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<米国務長官>アルジャジーラを批判 カタール政府に圧力
【ワシントン中島哲夫】パウエル米国務長官は27日、カタールのハマド外相との会談後の記者会見で、同国の衛星テレビ「アルジャジーラ」の報道が両国関係の障害になっているという認識を示した。また、この問題に関する両国の「激しい議論」が「あと2、3日続く」とも語り、イラク情勢などに関するアルジャジーラの報道姿勢を変えさせようとカタール政府に働きかけていることを強く示唆した。
米政府はアルジャジーラを反米メディアと見なし、しばしば不快感を表明してきたが、事実上、公然とカタール政府に注文をつけたのは初めて。ロイター通信によると、アルジャジーラに対する財政支援を打ち切るよう求めているという。
バウチャー国務省報道官は同日の定例会見で、アルジャジーラが「不正確で、偽りで、誤った報道」を繰り返し、アラブ世界の多数の視聴者の怒りをあおっていると指摘。「我々(米軍)がクラスター爆弾を使っていない場所で使ったと報じ、攻撃していないモスク(イスラム寺院)を攻撃したと報じ、人を殺していない場所で殺したと報じている」などと力説した。
また、具体的な誤報の例として「ファルージャで子供が殺され、女性がばらばらにされた」「ファルージャとナジャフでクラスター爆弾が使われた」という4月9日の放送を挙げた。
これらは民間人の犠牲や同爆弾の使用例がないと否定したわけではなく、事実関係を正しく反映してないと指摘したものとみられる。報道官は「プロのジャーナリズム」の基準がアルジャジーラにも適用されるべきだと述べた。
ブッシュ政権はこれまでアルジャジーラを批判しながらも影響力を無視できず、パウエル長官らが出演してインタビューに応じてきたが、今回は対決姿勢をあらわにしており、後戻りは難しそうだ。(毎日新聞)
[4月28日10時40分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040428-00001016-mai-int