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テレビでも「人質バッシング」について発言していたニューズウィーク日本版副編集長のジェームズ・ワーグナー氏が、「ニューズウィーク日本版5・5/12」にまとまった文章を寄せている。
P。11の「This Week」より:
「人質「いじめ」の残酷さと見苦しさ」
「 イラクの日本人人質事件は、ひどく後味の悪い事件だった。人質が解放されれば人々は喜び、帰国が大きく報じられ、騒ぎは静まるのだろうと私は思っていた。まさか人質が犯罪者のように扱われるとは予想もしなかった。
だが、現実に起きたのは、その「まさか」だ。政府は人質救出のために手を尽くしていると大騒ぎした後、小うるさい教師のように人質たちに説教しはじめた。
「自己責任」について、もったいぶって語る政治家もいた。先週、一部の閣僚が国民年金保険料を払っていなかったことが発覚したことを思えば、お笑いぐさの発言だ。政府のいう「自己責任」は、命の危険を冒してまでイラクで援助活動を行おうとした活動家の倫理的な責任感とはなんの関係もない。
いや失礼、問題なのはお金のことだった。人実を攻撃する武器として、あるいは他の人々への警告として使われる「金額」に転化された5人の市民の命のことだ。
彼らの後に続こうとする人を思いとどませることが目的なら、単に「今後、救出費用は自己負担していただきます」と言えばいい。政府はむしろ、人質をさらし者にしたいようにみえた。これは「無鉄砲」な国民に対する教育などではない。ただの「いじめ」だ。
政府の反応以上に私がショックを受けたのは、一部の市民が人質に投げかけた毒気のある言葉だ。のど元にナイフを突きつけられた人質とその家族の心理状態がいかに傷つきやすいかは、専門家でなくてもわかるはずだ。
彼らがイラクに入ろうとしたことをどう考えるか(私は疑問を感じている)はともかく、今は追い打ちをかけるべきではない。「自己責任」で酒を飲み続けて依存症になった人が苦しんでいるときに、それ以上非難するのは無意味で残酷で、見苦しいだけだ。」