３人が生きて解放されたこの現在、３人を拘束していた「オペレーター」の肖像がはっきりした。もはや自己紹介しているようなものだ。

　３人からは本当ならこれから面白い話が続々と出てきておかしくないのだが、そんなやすやすと話させるまでもない。

　彼らが健康診断を受けているドバイのアメリカン・ホスピタルは、９１１前にＣＩＡがビンラディンを見舞ったとル・フィガロが報じた病院である。

　誹謗中傷キャンペーンを指揮する官邸は、口封じ作戦もおこたりがないに違いない。救出費用は格好の脅迫、恩着せ材料となるだろう。（フライデー記事一部）

　とにかく今はさんざん請求論を盛り上げておくに限るというわけだ。

　しかし忘れてはならないことは彼らは必死なのである。制御装置を稼動させず何もしなければどうなっていただろう。稼動させる必要があったからこそ稼動させたのだ。

　下劣な偽善者、小泉は今日、官邸のカメラの前では憔悴しきった様子だったのが一転して、実に「元気に」街頭演説をして、「まだ喜んではいけない、退避勧告を聞かない２人がまだ拘束されている」と訴えた。

　今はどこがどのように動いているか見極めるチャンスでもある。どこが弱いか、どう誘導したいか勝手にあからさまにしてくれている。

　普段私がこき下ろしているパウエルではあるが正論を言っている。

「危険を知りながら良い目的のためにイラクに入る市民がいることを日本人は誇りに思うべきだ。もし人質になったとしても、『危険をおかしてしまったあなたがたの過ちだ』などと言うべきではない」

　そして「危険を誰も引き受けなければ、世界は前に進まない」と。

　ところでイラク同時多発テロ、と言ってどれだけの人が覚えているだろう。人の記憶は実にはかない。

　３月７日、テレグラフ紙は実に面白い記事を載せた。つまりテレグラフ紙によれば、テロ容疑で逮捕された容疑者の尋問に当ったナジャフ警察が、容疑者は元イラク秘密警察官で、彼はアルカイダから金を受け取っていたことを明らかにしたのである。

イラク同時テロ容疑者は元ムカバラト、そして「アルカイダ」から金を受け取っていたことを告白【フラッシュバック：米占領軍元イラク秘密警察リクルート、ＣＩＡ秘密警察設立予算取り】
http://counternews.blogtribe.org/entry-0e3573f33425f7d5328c415273c74a67.html

　その元イラク秘密警察官はミッションを成功するたびに金を受け取っていた。金を支払っていたとされるパトロンの名前はザルカウィの副官と名乗るアブ・ウタマン（Abu Utthman）という男でボーナスの金額は２万ドルから３万ドルだった。金が欲しかった彼はそのオファーに乗った。

　ここで興味深い点は、彼は半年前の刑務所襲撃、脱獄幇助の関与も告白していることである。

　２月には、ファルージャで、不可解な刑務所襲撃事件が発生した。この襲撃はアメリカ人の仕業と言う警官もいた。解放された囚人の中には反米暴動への関与を疑われた者は一人もいなかった。

　この元ムカバラトが逮捕されたナジャフで起きたスペイン軍基地付近の戦闘には、ブラックウォーターがいた。

　ザルカウィの副官と名乗る男から成功報酬を受け取っていた元ムカバラトではあるが、ザルカウィについては、数ヶ月前に殺害されていたとする情報をテレグラフ紙記事の２日前インディペンデント紙が報じている。

　ザルカウィの副官と名乗っていた、随分気前のいいアブ・ウタマン（Abu Utthman）とは一体何者だったのだろう。

　以下にどうしようもなく勘の鈍い方や、チャラビが嬉しい、サダム残党陰謀論者に洗脳された方のために参考情報を紹介しよう。

　アメリカ、元イラク秘密警察をリクルート

U.S. Recruiting Hussein's Spies
http://www.washingtonpost.com/ac2/wp-dyn/A37331-2003Aug23?language=printer

US occupation force in Iraq recruiting former Iraqi secret police
26 August 2003
http://www.wsws.org/articles/2003/aug2003/iraq-a26.shtml

ＣＩＡ、イラク新秘密警察計画　３０億ドル予算

CIA plans new secret police to fight Iraq terrorism
http://www.telegraph.co.uk/news/main.jhtml?xml=/news/2004/01/04/wirq04.xml
　The Bush administration is to fund the new agency in the latest initiative to root out Ba'athist regime loyalists behind the continuing insurgency in parts of Iraq.
　The force will cost up to $3 billion (GBP1.8 billion) over the next three years in money allocated from the same part of the federal budget that finances the Central Intelligence Agency.

　イラク行きのオファーを受けたＣＩＡアルカイダ。

ＣＩＡアルカイダ、カナダ人アブドゥルマン・カディール、カミングアウト
http://counternews.blogtribe.org/entry-711e4158fcf46f096d752a9bd281d5f8.html

　赤軍派と結びつける一芸公安情報に踊る猿を、より一層楽しむために、次の分析が役に立つだろう。秀逸である。

電波系情報：日本人３名の人質事件を推理：その２
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/169.html

電波系情報：日本人３名の人質事件を推理：その２
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/596.html

電波系情報：日本人３名の人質事件を推理：その３ ー人質解放 ー
http://www.asyura2.com/0403/war52/msg/710.html

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