現在地 HOME > 掲示板 > 戦争52 > 251.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
イラクの日本人若者の誘拐・拉致事件は、このサイトを見る限りでも大変な関心、反響を呼んでいるね。しかも、投稿者の意見は「千差万別」という感じだね。
日頃は「麗しい友情」というか、「仲間ぼめ」(見方によって異なる)という感じの投稿の多いあっしら氏やエンセン氏らも、全く異なる見解を表明、批判しあっているのも(しかも、ディベートとして持続しないのも)、この事件についての、あっしら常連投稿者の間でも、何のコンセンサスもまだ形成されていないことを物語るようでなかなか意味深だと思われる。戦後の日本で想定されていなかった自衛隊の海外派兵とそれが惹起した日本人拉致事件を巡って、何の国民的コンセンサスも作られていないことが、(世間一般に比べて、比較的知的レベルが高く、こういう問題に関心の高い人々が、多く参集している、と思われるあしゅら・戦争サイトでの”百家争鳴ぶり”からも)よく分かる。
日頃、反権力的なことを言っている人が、ナショナリズムむき出しの「パトリオティスト的発言」をしたり、逆陰謀論ともいえる「自作自演説」に熱中したり、国際的なボランティア活動家への嫌悪をむき出しにしたりしていて、いわば「通常の言説の”深層心理”」を露出させている点も興味深い。徹底した当局・権力不信の立場が微動だにしないのはさすがに歳の功か、木村愛二さんくらいか。(木村氏の主張に全面賛同する、というわけではありませんが)。
事件へのコメント表明は、まだ事態が流動的で、よく分からないことも多いので控えたい。(こういう時は、錯綜する情報をいちいち評価・分析しても、「木を見て森を見ず」になりかねない、とだけアドバイスさせていただこう)。
ここでは、アホの小泉以下が「疑いのない真理」のように声高に唱えている「テロにくっしてはならない」という主張を批判しておこう。
政治のオプションとしては、「テロに屈する」という選択肢を初めから排除する、などというのは、ナンセンスの極みだ。あらゆる選択肢の中から「最適解」を選ぶのが政治だからだ。「悪魔とでも手を組む」といっていた政治家(レーニンだったか、スターリンだったか、ヒトラーだったか忘れたが)ももいるほどだ。
「犯行グループは、テロリストではなく、レジスタンスだ、ゲリラだ」といった議論も、ここでは棚上げするが、「テロに屈したら、かれらの要求はどんどんエスカレートするだけ」という主張も、一見、もっともらしいが、本当にそうなのか、よく考えると怪しい。ブッシュは「テロには屈しない」とずっと言っているが(今回の事件とは少し違うニュアンスの発言ではあるが)、この場合の「テロに屈する」ということは、「オサマらが世界権力を握る」ということであり、つまりは「世界規模での権力の転覆・移行が起きる」ということになる。すくなくとも、論理的にはそうなる。こうなると、オサマらは革命・権力奪取をやった、ということで、これはもはやテロでもなんでもない。
俗耳に入りやすい「テロに屈するな」の大合唱で何かが片付く、という発想そのものが間違っている。小泉程度の「いつもバカでも分かるワンフレーズを叫んでいる奴」は、こんな議論を理解することもできないだろうが、今回は「テロに屈するのが最善の選択である」と声を大にしていっておきたい。
ついでに、ストレスと過労から、小泉が急死すれば一番いい(これが、今回の事件の”ベストソリューション”)だが、鉄面皮だけに、テレビの前でだけ、苦悩したような表情を浮かべているだけで、腹の中では、舌を出しているんだろうから、これも期待できないな。