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イラク邦人人質事件 アルジャジーラ「1人解放」ビデオ入手か
イラク邦人人質事件で、日本政府は十二日も人質の解放のための情報収集や、現地実力者らを通じての働きかけを続行した。しかし、政府は人質の安否や犯人逮捕につながる有力な手がかりを得ておらず、依然、膠着(こうちゃく)状態のままだ。一方、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは同日、城田安紀夫駐カタール大使に対し、入手した人質一人の解放に関するビデオを放映すると連絡してきた。ただ、同局はビデオを放送しておらず内容は不明のままとなっている。
アルジャジーラはビデオの放送予定に関する日本政府の問い合わせに、「VTRの内容を再チェックしている」と回答。日本政府は駐カタールの日本大使館を通じ、内容の確認を急いでいる。
これに先立ち、アルジャジーラは十一日午前三時ごろ、犯人側が人質の郡山総一郎さん(三二)、今井紀明さん(一八)、高遠菜穂子さん(三四)の三人を二十四時間以内に解放するとした声明を報道した。
これを受け、首相官邸に同日未明から二橋正弘官房副長官ら政府高官が駆けつけ、報道内容を分析した。小泉純一郎首相は東京都品川区の公邸で、野田健内閣危機管理監らに「事実関係を確認し、三人の解放、救出を最大の目標にしてほしい」と指示した。同日午後三時ごろには一部報道機関が人質全員解放を報じ、首相秘書官らが急遽(きゅうきょ)、官邸に駆けつけたが誤報と判明した。結局、期限の十二日午前三時を過ぎても人質解放は確認できなかった。また、十一日夜も、イラクの政治団体代表がアルジャジーラに出演して、犯人側がイラク南部のサマワで支援活動中の自衛隊を撤退させなければ二十四時間後に人質一人を殺害するとしていると表明した。
しかし、首相は十二日夕、記者団に対し、「情報が錯綜(さくそう)していて、はっきりした事実確認ができていない。さまざまな情報が入っていて、どれが本当かうそか分からない」と述べ、各情報の信憑(しんぴょう)性に疑問を呈した。福田康夫官房長官は同日の記者会見で、人質の安否について「いろいろな観点から考えて無事だという判断をしてもいい時期があった」としながらも、「現在どういう状況か確認できていない」と述べ、一時的に人質の安全を確認した時期もあったが、再び安否は不明であることを明らかにした。
また、首相は同日夕、民主党の菅直人代表と会談し、犯人側の自衛隊撤退要求に応じない姿勢を改めて強調した。菅氏は会談で「脅しに屈して自衛隊を撤退させる態度はとらない」と述べ、「テロに屈しない」とする政府の立場を支持する考えを表明した。首相も「テロリストの要求に応じるわけにはいかない」とし、民主党の協力に謝意を示した。
ただ、菅氏はサマワの治安情勢について「イラク復興支援特別措置法による非戦闘地域はなくなった。派遣を再検討する時期に入っているのではないか」と指摘。首相は「現時点ではそう思わない」と述べた。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/13iti001.htm