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【バグダッド小倉孝保】イラク日本人人質事件で、犯人グループを傘下に置くとみられるイラク中部ファルージャの武装勢力指導部と会談したイラク全国部族協会の代表が12日、バグダッドで毎日新聞の取材に応じ「犯人グループは人質解放の条件として自衛隊の撤退にこだわってはいない」と語った。またこの会談に同席した地元ドレイミ部族系の部族長は「(会談で)日本人人質はファルージャ郊外で拘束されていると聞いた」と述べたうえ「女性の人質だけでも早期に解放すべきとの声が高まっている」と語った。
取材に応じたのは同部族協会のサーメル・ドレイミ代表(48)とドレイミ系の複数の部族長。サーメル代表とドレイミ族の部族長は11日、住民への支援物資を持ってファルージャに入り反米武装勢力指導部のリーダー約50人と会談した。
この時の会談について、サーメル代表は「日本人人質事件について各派の話し合いが続いている。指導部は自衛隊の撤退を要求しているが、自衛隊はイラク復興のための軍で米軍とは違うことを理解している者も多い。解放の条件として、最後まで自衛隊撤退にこだわるつもりはないようだ」と語った。
そのうえで、代表は「しかし、武装勢力内部に無条件解放に反対する勢力があるようだ。日本政府が(米軍の掃討作戦が続く)ファルージャの住民被害について何らかの言及をするなど、米軍との立場の違いを表明することで人質解放に応じる可能性があることを感じた」と述べた。
また、会談に出席した部族長は「日本人の人質はファルージャ郊外にいると聞いた」と話す一方、「イスラムは女性を大切にする宗教であり、男性が女性を保護することを命じている。そのため、武装勢力内部にも女性を人質にしていることへの反発が強まっている」と語った。女性は人質の一人高遠菜穂子さん(34)=北海道千歳市=を指すとみられる。
ファルージャでは多数の武装組織が入り乱れ、どの組織が日本人の人質をとっているかや、指揮命令系統がどうなっているか分かっていない。このため、サーメル代表らが会談した武装勢力指導部が人質事件にどの程度、関与しているかは不明だが、犯行グループは指導部の傘下にあるとみられる。
イラク全国部族協会は部族社会の連携強化を目的にした組織でイスラム教スンニ派の部族長を中心に約1万6000人が登録。サーメル代表自身は部族長ではないが、テクノクラートとして部族長を束ねている。
毎日新聞 2004年4月13日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040413k0000m030128000c.html