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(回答先: 米軍はファルージャで救急車両の通行を阻止したり食糧・医薬品などの補給を妨害している [JWAVE](本文なし) 投稿者 あっしら 日時 2004 年 4 月 12 日 23:11:19)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040412id21.htm
【ワシントン=永田和男】イラク・ファルージャ情勢の悪化は、6月末までのイラク人への主権移譲に向け、米政府のシナリオを大きく狂わせている。今月の米兵の死者がイラク各地で約70人に達したばかりか、イラク統治評議会のスンニ派メンバーが米軍作戦に抗議して辞任し、軍事的にも政治的にも犠牲が膨らんでいる。駐留米軍はファルージャで「紛争の政治解決」を探っているが、出口は容易に見えない。
復活祭休暇でテキサス州で静養中のブッシュ大統領は11日、ファルージャをめぐる動きについて「厳しい1週間だった」と記者団に認め、「いつ戦闘が終わるのか」の質問にも「それを言うのは難しい」と、弱音とも受け取れる言葉をもらした。
米軍の現在のつまずきは、ファルージャで3月31日に暴徒が米民間人4人を惨殺し、その写真や映像が米国内で大きく報道されたことから始まった。毅然(きぜん)たる対応を迫られた米軍は、海兵隊などハイテク装備部隊をファルージャに投入して武装勢力の本格的掃討作戦に乗り出したが、イラク側の死者は600人以上で、民間人犠牲も米兵犠牲者も過去の掃討作戦の比較にならないほど多い。
イラク統治評議会など本来は親米的なイラク人さえ、米軍のファルージャ作戦に激しく反発し、統治評議会メンバーのイヤド・アラウィ氏や暫定内閣の内相、人権相が連合国暫定当局(CPA)や駐留米軍と対立して辞任する事態が相次いだ。主権移譲前の重要な時期に、暫定政府で大きな役割を期待される統治評議会が米政府、CPAと溝を深めたのでは、米政府のシナリオは頓挫する。
また、関連は不明ながら、ファルージャでの掃討作戦と時期を同じくして、日本など同盟国の外国人を対象に誘拐・人質事件が続発しているのも、頭痛の種だ。
すでに米国内では、ブッシュ政権はイラク問題で守勢に立たされている。民主党が大統領選挙をにらんで「イラク無策」(ケリー上院議員)と攻撃を強めているばかりか、共和党内からも「受け皿のめども立たないまま主権移譲を言い続けるのは無謀」(スーザン・コリンズ上院議員)という批判が出始めている。
米軍としては3月の事件の容疑者引き渡しなど最低限の要求は満たしつつ停戦にこぎつけたいところ。ブッシュ大統領は11日、記者団に対し「私は毎日、死傷者がより少なく済むようにと祈っている」とも述べ、戦闘終結を望んでいることを強調した。だが、イラク武装勢力側にとって「仲間を売る」行為は断固容認できない。米政府が国内的に「成果」をPRできる形で終わらせるのは、非常に難しくなっている。
(2004/4/12/22:35 読売新聞 無断転載禁止)