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【ワシントン和田浩明】米ホワイトハウスは10日夕(日本時間11日朝)、01年同時多発テロの約1カ月前に、国際テロ組織「アルカイダ」による米国内攻撃の可能性を指摘していた米中央情報局(CIA)の機密報告書を公開した。同時テロの独立調査委員会の要請に応えたもの。
ブッシュ米大統領は11日朝(同12日未明)、休暇中のテキサス州で会見し「報告書は攻撃の日時や場所を特定しておらず、米国へのテロの脅威を示す情報は含んでいなかった」と主張、「確かな情報があれば、山を動かしても対処していた」とも語り、脅威軽視の指摘を否定した。
しかし、ベンベニステ調査委委員(民主党)は国内攻撃への言及を重視、「政権幹部は捜査強化をより積極的に命じるべきだった」と同日の米テレビで発言、共和党のマケイン上院議員も「警鐘と受け取るべきだったかも」と指摘した。
また、11日付米紙ワシントン・ポストも、報告を受けた翌日にテキサス州のゴルフ場でプレー中に記者団と話したブッシュ氏は「のんびりした様子だった」と報道。報告書公開でブッシュ政権が狙ったテロ対応論争の終結は難しそうだ。
報告書は「米国内攻撃に関するビンラディンの決意」と題された「極秘」指定の文書で1ページ半。ブッシュ大統領の事前の質問に答える形でCIA担当者が米連邦捜査局(FBI)と相談して作成、01年8月6日に大統領に提出した。公開された文面は、外国情報機関を示すとされる部分3カ所が削除されている。
今月8日に調査委公聴会で宣誓証言したライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「古い内容」と説明していた。しかし、アルカイダ指導者のウサマ・ビンラディン氏の支持者が米国内で爆弾テロを計画しているとの情報が、アラブ首長国連邦の米大使館に01年5月に寄せられたとの指摘も含まれている。また、「ハイジャックなどの準備と見られる活動」があったとも述べている。
98年には、ビンラディン氏がワシントンでの攻撃を望んでいると支持者に語ったとの外国情報機関の情報も示した。
◇機密報告書要旨
ホワイトハウスが10日公表した機密報告書「米国内攻撃に関するビンラディン氏の決意」の要旨は次の通り。
機密情報や外国政府、各種報道は、ビンラディン氏が97年から米国へのテロ攻撃を行いたいと望んできたことを示している。ビンラディンは97年と98年に行った米テレビとの会見で、彼の信奉者が(93年の)世界貿易センター爆破犯であるラムジ・ユセフを手本とし、「米国に戦いをもたらす」と示唆した。
一、●●(非公開部分、以下同じ)によると、アフガニスタンにある彼の基地を米国が98年にミサイル攻撃した後、ビンラディンはワシントンで報復したいと信奉者に話した。
一、(99年に摘発された「ロサンゼルス国際空港爆破未遂事件」は)対米テロ攻撃の初めての重大な試みだった。有罪判決を受けたアーメド・レッサムは連邦捜査局(FBI)に、空港攻撃というアイデアは自身のものだが、ビンラディンの副官であるアブ・ズベイダが後押ししたと語った。
一、98年のケニアとタンザニアの米大使館への攻撃は、ビンラディンが何年も前に(対米テロの)計画を準備していたことを示している。ビンラディンの仲間は両国の米大使館を早くも93年には調べていた。
一、米市民を含むアルカイダのメンバーは何年にもわたり、米国に住んだり、米国に渡航してきていた。メンバーは明らかに攻撃支援の組織を維持している。
一、秘密情報源は98年、ニューヨークにあるビンラディンの下部組織が、若いイスラム系米国人を勧誘していると語った。
一、米国で拘束される過激派を救出するため、ビンラディンが米航空機のハイジャックを望んでいたという●●からの98年の報告もある。だが、こうした、より衝撃的な脅威の報告については、裏付けを取れていない。
一、FBIの当時からの情報は、ハイジャックなどのテロ攻撃を米国内で準備していると思わせるものである。
一、中央情報局(CIA)とFBIは、ビンラディン一派が米国内で爆発物による攻撃を計画しているという情報について捜査中だ。情報は、(01年)5月、アラブ首長国連邦にある米国大使館に電話で寄せられた。
毎日新聞 2004年4月12日 11時57分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040412k0000e030043000c.html