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イスラム宗教者委員会、人質解放呼びかけの文書作成
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http://www.asahi.com/international/update/0412/010.html
イラクのイスラム教スンニ派の宗教指導者らでつくる「イスラム宗教者委員会」が10日の緊急理事会で、占領軍と関係のない人質は解放するよう呼びかける文書を作成していたことが分かった。同委員会の理事が朝日新聞に明らかにした。この決定の影響で、日本人人質事件の犯行グループが3人の解放の意思を示す声明を出した可能性が強い。
同委員会はイラクにある約6000のスンニ派モスク(イスラム礼拝所)と同派指導者を統括し、国内の同派に最も大きな影響力を持つ。その理事の一人で、10日の緊急理事会にも出席したアブデルサタル・アブドルジャバル師が取材に応じた。
同師によると、緊急理事会で決定された文書は、「占領軍に協力していない民間外国人を人質に取っている者」に対する呼びかけの形で記され、「人質を丁寧に扱い、解放するよう」求めた。
「占領軍の協力者」について、アブドルジャバル師は「米軍認定の書類などを持ち、米国がイラク入国を正当化した者」を指すと説明。解放の対象となる人質は「占領軍の非協力者」に限定する「線引き」をしたことを明らかにした。
同師は、人質になっている邦人3人は「ボランティアやジャーナリストなどで、拉致は正当ではない。解放されるべき者たちだ」と述べた。一方で日本の自衛隊については「米国の意向を受けて派遣されており、(占領軍の)協力者とみなされる」との見解を示した。
人質3人の解放を予告した武装勢力「サラヤ・ムジャヒディン」の10日の声明では、決定は宗教者委員会の要求に従ったものであると、声明文の中で明らかにしている。8日に「3日以内に自衛隊を撤退させなければ、あなたたちの息子たちを殺害する」とした強硬な声明から一変している。
二つの声明では、武装勢力が呼びかける相手は、「日本政府」から「日本の民衆」に変わった。最初の声明は「あなたたちは我々の子供たちを殺す米国の軍隊に協力した」としているのに対し、10日に人質解放を告げた声明では「日本の民衆に日本政府に圧力をかけ、駐留を続ける自衛隊をイラクから撤退させるよう求める」とする。
武装勢力に日本の民衆という視点を与えたのは、日本の家族の映像などが出たからだ。アラビア語衛星放送のアルジャジーラは東京で人質の家族と会見し、家族の訴えを流した。「日本人たちがイラク国民を応援していることや、家族の悲しみ」を知ったとする。
しかし、武装勢力は「自衛隊は復興援助のため」という日本政府の主張を受け入れたわけではない。今後もイラク国内の自衛隊や日本人が「占領の協力者」として攻撃の対象となる可能性は残ったままだ。
(04/12 13:04)