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【バグダッド小倉孝保】イラクの邦人人質事件は、現地の10日から11日にかけて、「24時間以内に解放へ」との報から、「24時間以内に殺害も」との情報まで乱れ飛び、混乱の様相を見せている。犯人側が再び強硬な姿勢を見せ始めた背景には、解放方針を発表後、組織内や関連部族内から「無条件で人質を解放すべきでない」という厳しい突き上げがあったため、との見方が強い。
イラク中部ファルージャの複数の部族筋が毎日新聞に明らかにしたところでは、犯人グループ「サラヤ・アルムジャヒディン」は、イスラム教スンニ派宗教指導者の説得に応じる形で、いったんは人質解放を決めて、カタールの衛星テレビ「アルジャジーラ」に声明文を流して宣言した。しかしその後、決定を聞かされていなかった組織の若手メンバーやファルージャの住民運動指導者から「これだけイラク人が殺害されているのに、どうして人質を解放するのか」「日本政府は米国を支援して我々を殺害している」と、人質解放決定に反対する厳しい声が上がった。
ファルージャでは住民の中に「人質を殺害すべき」と主張する過激な集団もおり、武装グループたちが人質を保護する意味で解放を遅らせる手法もあるという。だが、今回の場合は、解放か否かをめぐり、内輪もめになっているとみられる。解放を要請していた宗教界が撤回決定に反発することも考えられ、事件がどういう方向へ向かうかは予断を許さない状況だ。
毎日新聞 2004年4月12日 1時22分
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/afro-ocea/news/20040412k0000m030088000c.html