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http://www.asahi.com/international/update/0410/019.html
イラク駐留米軍のキミット准将は10日、激しい掃討作戦を展開しているバグダッド西方のファルージャの武装勢力に対し、停戦を呼びかけた。これを受ける形で、イラク統治評議会の議員らは10日、ファルージャ入りして武装勢力側との協議を始めた。ただ、AFP通信によると、米軍の停戦呼びかけ後もファルージャ近郊では戦闘が続いているという。
停戦呼びかけは、米軍がイラク全土に拡大した騒乱状況の沈静化を狙ったものだ。イラク統治評議会は10日、これに先駆けて、ファルージャなどでの騒乱について「即時停戦」と政治的な解決を求める声明を出していた。
声明は、米軍と武装勢力の双方に呼びかけたもので、「軍事的な解決」を求めることは「罪のない民に対する集団的懲罰だ」とした。米英の暫定占領当局(CPA)から任命された統治評議会が米軍に異議を申し立てるのは極めて異例だ。
統治評議会議員と武装勢力との協議にはバグダッドの聖職者も参加。ファルージャで起きた米国人請負業者の殺害、遺体損壊事件の容疑者引き渡しについても話し合われる模様だ。
停戦表明は9日にも、CPAのブレマー代表が行ったが、戦闘は止まっていなかった。AFP通信は、10日の米軍の呼びかけ後もファルージャで交戦があり、米兵1人が死亡したと伝えた。
米軍と武装勢力との戦闘は、バグダッド北西部のアダミヤ地区や同南西部の国際空港近くなど首都近郊でも散発的に続いた。AFP通信は、バグダッド西方のファルージャ周辺での戦闘が東方に拡大し、首都中心部に近づいていると伝えた。
ファルージャにつながる首都西部の幹線道路周辺でも交戦が伝えられ、国際空港近くでは米軍戦車がロケット弾の攻撃を受けて炎上した。
AP通信によると、首都北方バクバでは、9日夜から10日にかけて、米軍と武装勢力約100人が激しく交戦。イラク人40人が死亡し、米軍側にも負傷者が出た。
一方、中部カルバラには、10日夜から11日にかけて開催されるシーア派の祭礼「アルバイン」に向けて、百万人規模の信徒たちが集まりつつあるという。シーア派指導者たちは信徒たちに冷静な対応を求めているが、駐留軍側は大規模な衝突の可能性を恐れており、緊張が高まっている。 (04/10 22:36)