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http://www.asahi.com/international/update/0410/014.html
10日、バグダッドの西方50キロにある都市ファルージャに対する米軍による激しい掃討作戦が6日目を迎え、住民の死者は450人、負傷者は1千人を超えた。イラク国内では「ファルージャの悲劇を救え」が、宗派を超えた合言葉となっている。米国が6月末の主権移譲後の権力の「受け皿」と期待する統治評議会の議員が抗議の辞意を表明。駐留米軍のキミット准将は10日、武装勢力に対し、停戦を呼びかけた。
AFP通信は同日、イラク暫定政府高官が停戦交渉のためにファルージャ入りしたと伝えた。停戦表明は9日にも、暫定占領当局(CPA)のブレマー代表が行ったが、戦闘は止まっていなかった。
イラク統治評議会は10日、全土の騒乱について「即時停戦」の政治的な解決を求める声明を出した。米軍と武装勢力の双方に呼びかけたもので、「軍事的な解決」を求めることは「罪のない民に対する集団的懲罰だ」とした。CPAから任命された統治評議会が米軍に異議を申し立てるのは極めて異例だ。
「最初は住民と握手をして、敵をやっつけようと思った。しかし、行ってみると、みんな敵だった」。AFP通信によると、掃討作戦に参加している米海兵隊員はこう話した。イスラム教スンニ派の都市の人口は約50万人。約2千人の海兵隊員が3方向から攻め入った。
ファルージャ近郊では3月末、米国人請負業者4人が武装勢力に殺害され、遺体を住民が損傷した。遺体の映像は米国社会に衝撃を与え、米軍は5日、アンマンとバグダッドをつなぐ主要道路を封鎖し、都市を包囲した。
都市に入った海兵隊は一軒一軒を捜索している。抗戦しているのは主に、自動小銃や小型ロケット砲で武装した地元住民だが、西隣のラマディやバグダッド方面からの応援も増えているという。路地での待ち伏せ攻撃やモスクの尖塔(せんとう)からの狙撃など個別の奇襲が主だ。
死傷者が増えているのは、武装勢力のゲリラ的な抵抗に対して、米軍が武装ヘリコプターのミサイルで住宅地を攻撃し、女性や子供が巻き添えになっているためだ。アラビア語衛星放送アルジャジーラは、空爆でビルが崩れ、25人が一度に死んだ一族の例などを報じている。
統治評議会(25議員)のスンニ派メンバーのガージ・ヤワル氏は9日、「もし米軍がファルージャで過度な武力行使を続けるならば、辞任する」と語った。別のシーア派議員も、流血の事態が終結するまで議員としての権利を留保すると表明。さらに、親米派で元外相のパチャチ議員も「住民に集団的懲罰を加える米軍の作戦は非合法で受け入れられない」と非難した。
9日、バグダッドのモスクでの金曜礼拝で宗教指導者は「ファルージャに、薬、食料を」と訴えた。献血も始まっている。ファルージャ救援は、イラク中南部で反占領の動きが広がるシーア派地域にも波及し、全国的な反米機運の高まりを生みだしている。
英BBCは、統治評議会の主要メンバー、アラウィ議員が9日に辞職したと報じた。理由は明らかにしていない。 (04/10 19:36)