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朝日4/10社説は昨日より少しましだが「脅迫では撤退できぬ」とド阿呆の反応
この単細胞反応こそが誘拐犯の狙いだったのではないか。民主とも同じド阿呆反応を示している。
落語長屋の寅さん、熊さんみたいな、典型的な引っかかり方である。
http://www.asahi.com/paper/editorial.html
朝日社説04月10日付
■イラク人質事件――脅迫では撤退できぬ
イラクで起きた日本人の人質事件は、犯人の実像さえ分からないまま時間が刻まれていく。政府は米政府にも支援を要請した。3人を無事に救い出すその時まであらゆる努力を重ねてほしい。
小泉首相は自衛隊派遣の目的が人道復興支援だと強調してきた。事実、戦争をしに行っているのではない。ならば、イラクの国民にそのことをもっと伝え、犯行の理不尽さを訴えてはどうか。首相自身が中東のメディアを通じて呼びかけたり、宗教指導者へ働きかけたりすることも大事だろう。
自衛隊を3日以内にイラクから撤退させよ。そうしなければ人質を殺す。それが犯人の要求である。小泉首相はこれを拒む考えを明確にした。与党だけではなく、民主党も脅迫に応じるべきではないという方針を確認した。
人の命にかかわるかも知れない判断である。私たちと同様に、多くの人がどう考えたらいいか悩んでいるに違いない。家族の人たちの胸中も思う。
私たちはイラク戦争に反対し、自衛隊の派遣にも反対してきた。これは今も正しいと考えている。恐れた通り、米国主導の占領はうまくいかない。衝突の拡大で、自衛隊の撤退に踏み切らざるを得ない時期は遠くないかも知れない。
そもそも自衛隊を派遣していなければ、こんな事件も起きなかっただろうと考えると、いたたまれない思いだ。
それでも、人質を盾に他国の国民や政府を脅すやり方は、どうしても認めるわけにはいかない。脅迫を受け入れての撤退には応じることができない。つらい選択だが、私たちはそう考える。
もし今、ここで犯人たちの脅迫を受け入れたらどうなるだろうか。「日本は無法な要求に弱い国だ」というイメージを広げ、同じような人質事件を誘発しかねない。他の国を標的にした犯行に弾みをつけてしまう恐れもある。
自衛隊の派遣は、その是非はともかく、日本が法律に基づく手続きをへて決めたことである。それがこうした卑劣な手段でねじ曲げられることは、やはりあってはならないことだ。
だが、そのうえで論じておきたいのは、私たちの主張は何が何でも自衛隊は撤退させないという、単純な「テロに屈するな」論とは異なるということだ。
イラク全土の状況は、誰が見ても悪化の一途だ。占領政策の大規模な転換がなければ、事態は収まらないだろう。このままでは暴力もテロも逆に拡散する。
陸上自衛隊が駐留するサマワも憂慮すべき状態だ。イラク特措法が前提にした状況とはかけ離れていくばかりである。宿営地にこもらざるを得ない自衛隊に、効果的な復興支援ができるだろうか。
イラクの現実が特措法にかなったものかどうかを、いよいよ厳密に検討しなければならない時である。必要になれば撤退の決断もためらうべきではない。
その意味で、自衛隊を撤退させればテロに屈したことになる、という小泉首相のいつもの言い方をそのまま認めるわけにはいかない。
自衛隊はテロを制圧するために派遣されたのではない。テロを力で抑え込むだけでなく、テロをさせない環境を整えることこそ、テロに打ち勝つ賢い道だ。そのことは、この1年のイラクの経験が教えているではないか。
こんどの事件は、開戦以来、小泉首相が無理に無理を重ねて来たことと無縁ではない。政府はそのことを胸に刻み、人質救出に必死で当たる義務がある。
■犯人よ、殺すな
「サラヤ・ムジャヒディン」と名乗るグループに言いたい。
人質になった日本人3人は、あなたたちが言うように米軍に協力している国の国民かもしれない。だが同時に、戦禍に苦しむイラクの人々を直接、間接に助けようとした人々でもある。
3人のこれまでの活動や考え方をそれぞれに尋ねてほしい。高遠菜穂子さんはバグダッド陥落後のイラクに何度も入り、孤児らの救済をしてきた。今井紀明さんは米軍が残した劣化ウラン弾によるイラク住民への被害を調べようとしていた。郡山総一郎さんはイラクの様子を写真や記事で伝えることを考えていた。
かれらの行動は無謀だったかも知れないが、日本政府の政策の枠を超えて、いわば世界の市民として、イラクの人々との「連帯」をめざそうとした。
犯行声明で、あなたたちは「自分たちの子どもを殺してきた米軍への報復だ」と語っている。
しかし、「米国は敵、それに協力する日本も日本人も敵」というだけでは、イラクの人々の苦しみを日本国民が理解するのを妨げてしまう。
武器を持たない市民を人質にし、その国の政府を脅迫するような行動で世界を味方にすることは決してできない。世界を敵に回すだけである。
犯行声明には「日本の国民はイラク国民の友達だ。イラクは日本と友好関係にあり、尊敬もしている」ともある。ここで、人質に危害を加えるようなことをすれば、両国民の友情はさらに遠のくばかりだろう。
私たちは、米英主導の占領が一刻も早く終わり、イラク国民による新しい国づくりが始まることを望んでいる。しかし、いまのイラクの混乱を見ると本当にそれが可能か首をかしげたくなる。
イラクの人々を支援する国際的な活動をこころよく、幅広く受け入れる。それを契機にイラクの人々による治安回復や自立的な国づくりが進めば、あなたたちが嫌がる外国の軍隊の駐留もなくせるのではなかろうか。
かれらの活動を、あなたたちが敵視するどころか、もり立てることだ。そのことこそが「占領軍なき復興」の可能性を世界に示す。
かれらを殺すな。かれらを解放せよ。