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http://www.sankei.co.jp/news/editoria.htm
自衛隊が撤退しなければ、日本人三人を殺害すると脅迫してきたイラクの武装グループ事件で、政府は派遣自衛隊を撤退させない方針を確認した。毅然(きぜん)とした姿勢を評価したい。
小泉純一郎首相は「テロリストの卑劣な脅しに乗ってはいけない」と明言した。テロリストの政治的な脅迫に屈すれば、日本への際限のない脅迫を許すだけだ。昨年十一月、凶弾に倒れた奥克彦大使が「私たちがくみ取るべきは、テロとの闘いに屈しないという強い決意ではないでしょうか」と訴えたことに思いを馳(は)せたい。
民主党でも岡田克也幹事長は「武装グループの要求を受け入れる形で撤退すれば、卑劣なやり方を認めることになる。今のイラクにとどまることに法律上の疑義はあるが、関連づけるのは適切ではない」と述べた。民主党は政治休戦も提案した。与野党が一丸になって国難ともいえる問題の解決に取り組むことは望ましい国の姿だ。
当面最優先される課題は三人の無事救出だ。政府は各国政府や連合軍暫定当局などに全面的な協力を要請した。ブッシュ政権は最大限協力する意向を示している。イラクで一時拘束された韓国人牧師からは日本人と一緒にいた可能性が示されており、犯人特定の手がかりになるかもしれない。各国と連携して人質救出に向け、日本の総力を挙げてほしい。
卑劣で許されない犯罪行為に、国際社会も強い関心を寄せている。
国連のアナン事務総長は「三人の安否を深く懸念する」との声明を発表するとともに政治目的で拉致されたすべての民間人の解放を要求した。衛星テレビ局「アルジャジーラ」は、イスラム教聖職者、アブデル・ジャバル・シャッタル師が「日本人はイラクの利益のために行動していた。人質行為を非難する」と語ったと伝えた。イラクの良識ある指導者とも協力できるのではないか。
自民党役員会では「再三の退避勧告にもかかわらず、人質三人はなぜイラクに入ったのか」などの疑問の声が出た。テロリストがはびこる世界ではリスクがつきまとうことを忘れてはならないだろう。どの地域でもテロが起きるという心構えを持たねばならない時代である。