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「スペイン情報部は３．１１の２ヶ月前にイスラムテロを予告していた」（エル・パイス）その他
４月９日付のエル・パイス紙（電子版）からです。
●『ＣＮＩは３．１１の２ヶ月前にイスラム・テロを予告していた』
国家中央情報局（ＣＮＩ）の情報幹部会は、２００４年１月に、政府に年次計画を報告する機密文書の中で、ＥＴＡや外国でのスペイン軍の保護と共に、初めてイスラム・テロを優先事項としてあげていた。
これは、イスラム原理主義グループ関連の作戦に人的・物的な緊急の配置が必要であることを表している。新しくできた対イスラム・テロ部門は対ＥＴＡ部門と同列である。しかしこの改編は３．１１には効果が無かった。対ＥＴＡ部門に比べ４分の１の規模であると言われる。マドリッドの事件は情報局を驚かせた。最初のＣＮＩの報告は３月１１日の１５時５１分であり、それによって政府はほぼＥＴＡの犯行と判断した。
しかしながら、スペインがアル・カイダの標的になる要素は十分にあった。いくら政府が否定しようとも、ＣＮＩと国家防衛隊は２００３年中イラク戦争加担によって起こる危険性を何度も報告していたのだ。３月１６日のアゾレス会議、１０月２３,２４日のマドリッド会議のたびにビン・ラディンは警告を出していた。９月５日のアル・ジャジーラ記者タイセエル・アロウニイの逮捕はアラブ世界で大きな反響を呼びスペインに対する敵意が高まった。もっと悪いことに、昨年５月のカサブランカの爆破事件の犯人たちがモロッコ警察から逃れてスペインに入り込んでいたのだ。このような経過からＣＮＩはイスラム・テロリストを最重要課題にしたのだ。しかし成果は出せなかった。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040409elpepinac_6&type=Tes&anchor=elpepiesp
このエル・パイスの言い方では、要するにアスナール政府がその重要性を認識せずに、「イスラム・テロ」に対するＣＮＩの強化をしていなかった、ということになります。またしても、「防げなかったのか？防がなかったのか？」。
●『ヒメネス（社労党幹部）、イラク撤退でもイスラム・テロは終わらない』
社会労働者党の理事会連盟の国際部書記長であるトリニダッド・ヒメネスは、もしスペインがイラクから撤退したとしても、イスラム・テロリストはスペインで活動を止めないだろう、と語った。ヒメネスによると、社労党の公約である６月３０日にイラクから撤退するかもしれない、ということは、決して３．１１の脅迫によるものではない。西欧全体が危険であり、イラク戦争に直接関与する国ではより危険である。誰も逃れることはできない、ということである。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040409elpepinac_8&type=Tes&anchor=elpepiesp
何が言いたいのかなあ。イラクから撤退しなくて済む（米国の機嫌を損ねてでも）ための口実を早めに作るつもりか、ヨーロッパ全体の「戦時体制」を整えよ、と言いたいのか。
●『３．１１テロリストたちは爆死する前に新たな襲撃の脅迫ビデオを用意していた』
マドリッド近郊都市レガネスで爆死したテロリストたちは、その１週間前に「もしスペインがイラクから即時撤退をしないのなら再び攻撃する」という内容の脅迫ビデオを撮影していたことを、捜査当局が発表した。彼らの部屋からマドリッドの地図などの書類が見つかっており、セマナ・サンタ（イースター休暇）の最中に、ショッピング・センターなどの人通りの多い場所での爆破計画を持っていたものと思われる。
http://www.elpais.es/articuloCompleto.html?xref=20040409elpepinac_2&type=Tes&anchor=elpepiesp
（同内容のニューヨーク・タイムズの記事）
http://www.nytimes.com/2004/04/09/international/europe/09SPAI.html?th
おやおや！ 総選挙の後、たしか「アル・カイダ」はご親切にも「スペインを攻撃目標から外す」とおっしゃってくれたのではなかったのかな？ その後、「高速鉄道爆破未遂」があり、そして今回の新たな「テロ予告ビデオ」（しかもその製作者は粉々になって死んでいる）です。こりゃー、ますます警察とスパイにがんばってもらって、テロリストとおぼしきイスラム教徒を片っ端からとっ捕まえてもらわないと、夜もおちおち寝られねぇ。
●その他、バグダッドで４名のイタリア人と２名の米国人が拘束されたことが載っていますが、どのグループが拘束しているのかはかかれていません。ロイターの記者がバグダッドGhraib地区のモスクでそのうちの２名について目撃し、彼らは怪我をしており泣いていた、ということです。
●ところで、スペインのマスコミでも拘束されている日本人のニュースは大きく扱われ、大きなショックを与えているようです。テレビでは首筋にナイフをつきたてられているビデオが、どの局のニュースでもほとんどトップに報道されています。おそらく日本では放映されていないでしょうね。もちろん小泉や川口と家族たちとの会見の様子や、街頭デモなども伝えられています。世界中が「日本人はどうするのか」注目しています。
このまま殺されるのか、あるいは一部の阿修羅予測にあるように、アメリカ特殊部隊に「花」を持たせて「やはりアメリカは日本の救世主だ」ということにするのか、どっちに転んでも暗澹たる気持ちになりますが。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。