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【バグダッド=岡本道郎】米軍などと反米武装勢力の衝突が続くイラクでは6日、中部の「スンニ派三角地帯」にあるラマディで、旧フセイン政権残党とみられるイラク武装勢力が米海兵隊陣地を襲撃、海兵隊員約12人が死亡した。
一方、中部のシーア派聖地ナジャフにたてこもるイスラム教シーア派の反米指導者ムクタダ・サドル師に対しては6日、同派最高権威アリ・シスタニ師側近らが接触、事態収拾へ向けた調停の動きを見せた。しかし、サドル師の態度は硬く、不調に終わっているという。
AFP通信などが、現地の米軍幹部の話として伝えたところによると、ラマディでは6日夜、60―70人の武装勢力が、県知事庁舎近くの海兵隊陣地をロケット弾や自動小銃などで攻撃。海兵隊に12人の死者のほかに約20人の負傷者が出た。イラク人武装勢力側にも多数の死者が出た。
戦闘による米軍の死傷者の規模としては、昨年5月のブッシュ米大統領による戦闘終結宣言以降、最大規模。CNNテレビは、襲撃は旧フセイン政権残党によって引き起こされた可能性が高いと報じた。
サドル師の支持勢力と米軍などとの衝突が続く中、旧フセイン政権残党が攻勢を強めた可能性がある。
一方、反米武装闘争が最も激化しているスンニ派三角地帯のファルージャでは6日、数機の米軍の攻撃ヘリコプターがロケット弾を発射し民家4軒を破壊。現地の病院当局者によると、女性や子供を含むイラク人26人が死亡、30人が負傷した。ファルージャでは先月31日、民間警備会社に勤める米国人4人が殺害され、遺体が破損される事件があり、米軍は5日から同市を包囲していた。
カタールの衛星テレビ「アル・ジャジーラ」の記者が現地から伝えたところによると、同市内は水道や電気なども止まり、市民生活に影響が出ており、市民の反米感情が強まっているという。
AP通信によると、4日以降の衝突で死亡した連合軍兵士は30人、イラク人は少なくとも136人に達した。
ラマディ、ファルージャとも、旧フセイン政権の中枢を担ったスンニ派イスラム教徒が多数派を占める地帯で、現在でもフセイン支持者が多いとされる。
一方、アル・ジャジーラによると、シスタニ師側近を始め、ダアワ党、イラク・イスラム革命最高評議会(SCIRI)などシーア派政党関係者が6日、ナジャフにたてこもるサドル師に対し、調停の動きを見せた。しかし、徹底抗戦の構えを崩さないサドル師の態度は硬く、事態打開には至っていない。
米CNNテレビが、サドル師スポークスマンの話として伝えたところによると、シスタニ師はサドル師にあてた書簡で、「(占領に反対する)サドル師の信念は支持する」とする一方で、「より平穏な秩序だった方法で問題解決にあたるべきだ」と呼びかけたという。
(2004/4/7/13:25 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040407i102.htm