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2004/04/04
モルデハイ・バヌヌ氏(http://www.nonviolence.org/vanunu/から写真転載の許可済)
イスラエルの核兵器開発を告発、国家反逆罪に問われ、18年の刑に服していたイスラエル人技術者モルデハイ・バヌヌ氏が4月21日に釈放されることになった。
1985年まで、イスラエル南部のネゲブ砂漠にあるディモナ研究所に勤務していたバヌヌ氏は、研究所の地下深くに、秘密の核兵器工場があることを知り愕然とする。200発の核弾頭。加えて、10発から12発の核爆弾を作れるだけのプルトニウムをイスラエルが毎年製造しているという「知られざる事実」を世界に知らせようと、バヌヌ氏は核施設の様子を写真に撮り、翌年の86年、イギリスのサンデー・タイムズ紙に持ち込んだ。
10月5日の紙面に掲載されたその写真は、大きな反響を巻き起こした。が、その頃、バヌヌ氏の方はすでに、イスラエルの秘密警察によって拉致され、イスラエルに連れ戻されていた。
真実を告発した代償は、18年の実刑判決。最初の11年半は、立ち上がるのがやっとという狭い独房に押し込まれ、外界との接触もほぼ完全に断ち切られるという、肉体的、精神的苦痛を強いられた。にもかかわらず、「倫理的使命感から私は真実の告白に命をかけた。そのことを後悔はしていない」とバヌヌ氏は言い切る。そのバヌヌ氏が21日、自由の身となる。
自らの人生を犠牲にして「真実」を告発したバヌヌ氏。その「真実」は今、また一段と重みを増している。「膨大な数の大量破壊兵器を保有する米英が、中東の安定を口実にイラクを攻撃する。その反面、中東安定の最大の障害、大量破壊兵器保有国イスラエルへは支援を惜しまない」
この矛盾を正しく理解することが、バヌヌ氏の勇気に少しでも報いることになるのではないだろうか。
(荒牧薫)
◇
(参考)
BBCドキュメンタリー「イスラエルの秘密兵器」
http://www.counterpunch.org/fisk03262004.html
http://pilger.carlton.com/print/58883
http://www.nonviolence.org/vanunu/
http://www.janjan.jp/world/0404/0404022714/1.php