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イラク人拘束が反米感情に火をつける [ボストン・グローブ/山本史郎氏]
http://www.asyura2.com/0403/war50/msg/214.html
投稿者 なるほど 日時 2004 年 3 月 30 日 01:12:58:dfhdU2/i2Qkk2
 

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  ☆★米軍側の発表とも異なる無法な拘束の実態
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●Iraqi detentions fuel anti-US sentiment
 ボストン・グローブ 3月28日 By Thanassis Cambanis
イラク人拘束が反米感情に火をつける
http://www.boston.com/news/world/middleeast/articles/2004/03/28/iraqi_detentions_fuel_anti_us_sentiment/

 アブ・グレイブ(イラク)発/アメリカ軍は裁判審理も公式の告訴もな
しに約8000人のイラク人を拘束しており、その大部分が収容されて
いる刑務所では、少なくとも6人の米軍警備員が収容者を虐待したと
して刑法上の嫌疑をかけられている。

 今月釈放された数百人のイラク人から刑務所の陰惨な状態を伝え
る話が広まり、彼らは逮捕された理由をなにも説明されなかったと
語ったことから、法的にジュネーブ協定にもとづくなら、この拘束はア
メリカ主導の占領イメージをひどいものだと証明していることになる。

 アメリカ当局者は収容者を公正に扱っていると主張するが、広く伝
えられている勝手な逮捕の話は無法状態だという感情の炎に油を注
ぐものだ。合同軍が新しい法体系を含む民主制度をイラクに樹立す
るという、まさにその時、拘留者のための法体系は被告の明白な権
利をほとんど主張してないのである。

 そのようなケースの一つとして、マフムード・ホダイルは語った−−
アメリカ兵は6ヶ月前に彼のアパートを吹き飛ばし、彼がゲリラに協力
しているとして連行した。彼が拘留されたのは、「合同軍に反対する
活動」の疑いある者を法廷の審理なしに投獄することを占領軍に認
める、という手続きにもとづくものだった。他の数百人と同様に、彼は
今月釈放されたが、最初に彼が何の理由で逮捕されたのか、そして
最終的になぜ家に戻されるようになったか、何も説明はなかった。

 ホダイル(55歳、喫茶店経営者)は、暗い半地下式の部屋に6人ぐ
らいが押し込められ、最初の尋問前には10時間も炎天下に膝をつ
いて座らされた様子を、ひじょうに詳しく話した。「まるで地獄のよう
だった」と彼は思い起こした。「サダムの頃と何も変わっちゃいない」と
ホダイルは言う。「だが以前は、ムハバラト(秘密警察)が連行するに
しても、少なくとも彼らはドアをブチ壊すことはなかったな。今では、密
告者が君を指名すれば100ドルを手に入れる。たとえ君が無実で
あってもだよ」。

 アメリカ軍高官は、それがまさしく新しく着手している問題であると認
めた。先週末、アメリカ軍はバグダッド西部にあるアブ・グレイブ刑務
所で収容者を虐待した6人の憲兵隊将校を告発した。26日、合同軍
スポークスマンであるキミット准将は、陸軍高級司令官が同刑務所の
行政調査を実施しているところだと発表した。

 ここ数週間の間に、司令官たちは保安拘束者の再調査を速めてき
た。彼らは間違った情報にもとづいて逮捕した者をもっと早く認定し、
彼らを釈放することを希望している。既に、拘束がもたらす危険性を
査定する再調査委員会は、1週間に6日は会議を開くことにしてい
る。

 法的には、ジュネーブ協定はアメリカに対して6ヶ月ごとに拘留状態
を確かめることを求めるものだが、アメリカ軍高官は少なくとも4ヶ月
ごとに再調査を指示しているという。彼らはまた、拘留者の権利を守
るための安全措置を、もっと彼らに積極的に説明する予定だという。
合同軍の高官は、アブ・グレイブに拘留される収容者は誰もがアラビ
ア語で書いた拘留命令のコピーを渡されると述べた。

 23日火曜日の大量釈放は、報道陣によって確認された最初のもの
で、今月になって三度目のものだったが、幾つかの問題点を明らか
にした。

 憲兵と諜報担当将校、判事役の将官で構成される際調査委員会
は、アブ・グレイブに1ヶ月〜6ヶ月拘留された272を解放した。23日
の朝、彼らは10ドルを渡されて、刑務所の門の外でバスを待つ行列
に並ばされた。彼らは国内のあらゆるところから連行されてきて、南
はヒッラから北はティクリートまで、自由に帰郷することが許された。

 今までのところ、彼らは拘束された理由を説明する文書を受け取っ
ていないし、軍の法律担当者が拘留中の彼らの関係書類を適切に調
査したという連絡も届いていない。アメリカ軍の規則は、拘束されてか
ら72時間以内に、嫌疑内容と権利を収容者に面談して説明するとと
もに、再調査することを求めている。

 全国で8000人とされる保安拘留者のうち、約5500人はアブ・グレ
イブに収容されている、と当局者が語った。他の者は、フセインが拘
束されていると思われるバグダッド国際空港、およびバスラ郊外にあ
る南イラクの元戦時捕虜収容所バッカ・キャンプに拘留されている。

 彼らの不満の多くは、世界中の被拘束者の不満と共鳴する−−す
なわち不潔な監房、粗悪な食事、束縛された生活である。だが、それ
と別にもっと重大なことがある。グローブ(本紙)によるインタビュー応
じた3人の釈放された被拘束者は、逮捕されたときに金銭が没収さ
れ、まだ戻されてないと語った。合同軍の高官の話では、窃盗の申し
立てはすべて軍が調査し、有罪と判明すれば誰であれ兵士を罰す
る、という。

 先週末、拘留者への虐待について以前は立証できなかった申し立
てが認められ、キミット准将は6人の兵士を任務放棄、残忍かつ冷酷
な行為、襲撃と下品な行為(性的虐待を指す軍隊用語)のかどで告発
したと発表した。

 2月にアブ・グレイブでの申し立てを受理した憲兵司令クレイグ・エッ
シック中佐は、虐待事件の申し立てを受けたあと、「われわれは威厳
と敬意をもって処置すると強調たばかりだ」と述べた。親族の者が投
獄された親戚を発見しやすいように、合同軍は国内の事務所に収容
者の名簿を送付し、インターネットを使うイラク人は合同軍のアラビア
語ウェブサイト(www.iraqcoalition.org/arabic)から被拘束者の名簿と
所在地を表でダウンロードできる。

 合同軍に対して一日当たり22件の攻撃が発生しており、保安面で
の容疑者が底をつくことはない。逮捕された者の多くは反米ゲリラの
捕捉に有益な情報を提供し、多くのバース党幹部が拘束されたと軍
高官が話した。

 赤十字国際委員会バグダッド事務所のナーダ・ドゥーマニ広報員
は、同組織が合同軍の拘留施設への面会を妨げられてきたと語っ
た。拘留状態について公式にコメントしないというのは赤十字の方針
である。それでも、合同軍の捜索で拘束された数千人について、権利
を守るためのこうした試みは大きく損なわれてきた。

 前出のホダイルは、イラク通貨で1400万ディナール、約1万ドルを
合同軍高官に申請するために弁護士を雇った。それは彼が拘束され
るときに自宅から盗まれたものだ。彼の弁護士タラル・アル・ダウディ
(40歳、元警察官)は合同軍から受けた5件の損害賠償に着手して
きたが、いずれも勝利は見込めない。

 アメリカ兵からの報復を恐れて全氏名を明かさなかった自称アブ・
ムサアブ(57歳、退職警官)は、自分と3人の息子が9月25日午前1
時に逮捕されたが、それはアラブゲリラに協力していると隣人がウソ
の密告をしたからだった、と話した。

 アブ・ムサアブによると、通訳を通して3度の尋問がおこなわれたあ
と、取調員が彼の無実を納得したと告げたという。しかし彼の家族
は、釈放されるまでアブ・グレイブにまるまる一ヶ月拘留された。そし
て彼が書類カバンにカギをかけて保管していた160ドルは取りあげら
れ、戻されなかった。

 ホダイルはバグダッド市内のアダミヤ地区に戻って数週間、外の生
活を取り戻すのに苦労した。首都は以前として暴力のはびこる場所で
あり、彼は再び拘束されるかもしれないという恐怖のなかで生活して
いる。6ヶ月以上も不当に監禁された彼の怒りは、自分の将来への
陰惨な見通しと一致している。

 午後の光のなかで営業している屋上喫茶店につながるテラスの錠
を開けながら、彼は言った−−「イラクの悲劇を見て、刑務所内で出
会った人が獄外よりも獄中の方が良かっただろと話しかけてくる事態
を、君たちは考えられるかね?」と。

http://www.freeml.com/message/organizer-news@freeml.com/0000445

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