現在地 HOME > 掲示板 > 戦争50 > 1114.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
イラク統治評議会メンバーで元外相、アドナン・パチャチ氏はフセイン政権崩壊1周年にあたり、読売新聞と会見、現在のイラク騒乱に強い憂慮を表明しながらも、「6月末の主権移譲は予定通り行われる。遅らせればテロリストを喜ばせることになる」と述べ、主権移譲日程を堅持することが肝要との考えを強調した。(バグダッド 岡本 道郎)
◇
パチャチ氏との一問一答は次の通り。
――騒乱をどうみるか。
すべてのイラク国民に自制を呼びかけたい。(イスラム教シーア派反米指導者)ムクタダ・サドルは宗教界では重要な地位は占めていないが、国民の間に(占領と経済状況に対する)不満がはびこっている。状況は極めて不安定で、拡大するかもしれない。
――スンニ、シーア両派が結束した1920年の反英暴動の再来となるか。
そうは思わない。当時存在した(両派の)統一行動は存在しない。それに35年間の独裁と3つの戦争を経験した国民は、これ以上の暴力を欲していない。
――騒乱収拾の糸口は。
すべての当事者が調停に動いている。だが、最も重要なことは法と正義の確立だ。サドルは殺人者であり、(宗教指導者であろうと)法の裁きを受けなければならない。ファルージャでも、米国人を惨殺した暴徒が捕まれば状況は改善するだろう。ただ、第3代イマーム、フセイン殉教40日目を記念するシーア派儀式「アルバイーン」が最も盛り上がる今月10、11日に不測の事態が起きれば、予測不可能となる。
――主権移譲日程への影響は。
ない。延期すれば、テロリストを喜ばせることになる。
――暫定政府の構成は。
現行の統治評議会を拡大する方向だ。拡大の方法について連合国暫定当局(CPA)、国連と協議中だ。
――シーア派最高権威アリ・シスタニ師のお墨付きは得られるか。
来年1月の選挙まで約7か月間の暫定政府だということを忘れないでほしい。
――イラク国民にとってこの1年は。
独裁者を排除し、長年奪われてきた自由を手にした意味は極めて大きい。生活はなお苦しいが、給料は増え、経済はさらによくなる。治安問題は主権移譲で解決できる。多額の支援金を拠出し、自衛隊も派遣した日本には感謝しており、さらに経済再建協力を期待したい。大事なことは我々に明確な未来像が見えていること。楽観的であっていい。(民主国家建設以外に)他に道はないのだから。
(2004/4/9/21:48 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040409id25.htm