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(回答先: ヤシン師暗殺:イスラエル非難を避ける 米大統領報道官 (Mainichi)ーああ、やっぱり 投稿者 ああ、やっぱり 日時 2004 年 3 月 23 日 03:11:15)
【ワシントン=永田和男】イスラエル軍によるハマス創始者、ヤシン師殺害で、パレスチナ情勢が危機的な状況に陥ったことで、イラク安定を足場に、パレスチナ和平を進展させつつ中東地域の民主化をうながす――という米国の中東構想が、説得力を失うのは、避けられない。
ヤシン師殺害を受け、米国務省高官は21日夜(米東部時間)、「すべての当事者に対して、平静を保ち、自制を働かせるよう求める」と述べ、パレスチナとイスラエルの間で、報復の応酬が起きることに強い警戒感を示した。
米政府は特に、イスラム原理主義勢力の間で声望のあったヤシン師の死で、暴力がパレスチナだけでなく中東各地に広まる事態を懸念している。そうなった場合には、米国が目指す和平案「ロードマップ(行程表)」によるイスラエル・パレスチナ間の和平達成という目標が遠のくだけでなく、米国の中東構想全体が揺らぐ。
ブッシュ大統領は19日のイラク戦争1周年演説でもイラク民主化が「中東一帯の人々に自由への希望を示すと確信する」と述べ、イラクで民主体制が確立することが周辺国にも影響を及ぼす意義を強調。6月の主要国首脳会議(サミット)では、中東民主化の支援策を打ち出そうと準備していた。
しかし欧州諸国からは、米国がイラクに精力をそがれる一方で、パレスチナ和平にはこのところ積極的取り組みが見られず、停滞が続いていることに不満が高まっていた。
また、権威主義的な体制が主流であるアラブ諸国の首脳は、民主化を強いられることへ強い警戒感を持っている。イスラエルのヤシン師暗殺によるパレスチナ情勢の混迷は、アラブ諸国首脳にとっては、米国に対してまずパレスチナ和平に取り組むべきだと主張して、民主化圧力を避ける絶好の口実となる。
米政府は、イラクで、6月末までに主権をイラク人に移譲するという困難な課題に取り組んでいる中で、パレスチナ情勢の悪化をくいとめるための対応を迫られることになった。しかし、米大統領選がすでに本格化しており、国内ユダヤ系有権者の反発を避けたいブッシュ政権は、イスラエルに強い姿勢を取りにくい。
(2004/3/22/23:19 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040322id27.htm