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日本に潜伏も…ラディン予告、アルカイダ細胞テロ --- スペイン列車テロ、米高官断定
アルカイダ細胞の犯行に日本衝撃−。スペイン・マドリードで発生した列車爆破テロ事件について、米国土安全保障省のハッチンソン次官は15日、ウサマ・ビンラディン(46)率いる国際テロ組織「アルカイダ」の細胞組織による犯行と事実上断定した。欧州で初の大規模テロとなり、ラディンが再三、「東京心臓部テロ」を予告しているため、米英主導のイラク戦争や戦後統治に同じく協力する日本にも衝撃を与えている。
「アルカイダの関与は間違いない。私は確信している」
ハッチンソン次官は米東部時間の15日、NBCテレビなどの番組でこう語った。
スペイン捜査当局やAP通信などによると、テロ事件に絡んで逮捕された5人のうち、モロッコ系移民のジャマル・ズガム容疑者(30)は01年9月の米中枢テロに関与した服役囚の支持者で、それ以外の容疑者もサウジアラビア国籍の可能性のあるイスラム過激派とみられる。
アルカイダはスペイン国内にテロリストの訓練や教育、資金調達のための細胞組織を構築。ズガム容疑者はこの細胞組織の指導者と緊密な関係にあり、捜査当局も監視下に置いていた。
ジャマル容疑者は不発の爆弾に使われていた携帯電話などから、関与が浮かび上がった。
今回の爆破テロが、アルカイダの細胞組織による欧州諸国で初の本格テロである可能性が強まっている。
これに対し、スペイン政府は発生直後から、バスク地方の分離独立を求める非合法組織「バスク祖国と自由」(ETA)の犯行との見方を終始、強調してきた。
これが、「選挙目当ての情報操作だ」との猛烈な批判を受け、14日の総選挙での与野党逆転につながった。
このため、次期首相となる社会労働党のサパテロ書記長は15日の記者会見で、「戦争は災厄であり、占領は災厄を継続させる」と、イラク戦争と米英主導の占領政策を批判した。
国連からの特別な要請がない限り、6月30日を期限に、イラク駐留スペイン軍1300人を撤退させるとの選挙公約の履行を確認した。
こうなると、米英主導のイラク戦争や戦後統治に協力する日本も「対岸のテロ」ではない。
小泉純一郎首相は「日本とスペインは事情が違う」と語るが、事件直後に報道機関に届いたアルカイダを名乗る犯行声明には、イタリアなど日本を含む米国に協力的な国々への警告が含まれていた。
アルカイダをめぐっては、米中枢テロ直前まで幹部が日本に潜伏していた可能性が高いことも判明。一昨年5月にはメンバーの疑いのあるパキスタン人の男性が警視庁に入管難民法違反の疑いで逮捕され、強制退去処分になっている。
ラディンの予告通り、日本国内の主要施設やイラク南部のサマワに駐留する陸上自衛隊やマスコミなどが米英以外の「ソフト・ターゲット」になる危険性がある。
日本は本当に、大丈夫なのか?
ZAKZAK 2004/03/16