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「北が侵攻」2週間内に撃退 日米図上演習
http://www.sankei.co.jp/news/040312/sei027.htm
今年1月下旬から行われた自衛隊と米軍の図上演習の概要が11日、明らかになった。北朝鮮を想定した「某国」による日本への先制攻撃を自衛隊と米軍が共同で反撃し、攻撃を受けてから2週間以内に、某国軍を殲滅(せんめつ)する内容となっている。核開発計画を廃棄しない北朝鮮は北東アジアの不安定要因となっており、日米両国が北朝鮮の武力行使を警戒した準備を入念に進めていることがうかがえる。
演習は「日米共同方面隊指揮所演習」で、1月21日から2月1日までの12日間、東京都練馬区の朝霞駐屯地で行われた。日米双方で計三千九百人が参加する過去最大の規模。
参加したのは日本側は陸自東部方面隊の2500人、米側は在日米陸軍司令部(神奈川県座間市)、第9戦域支援コマンド(同)、第3海兵師団(沖縄県)のほか、米本土から陸軍第1軍団(ワシントン州)、陸軍参謀長直属の「戦域指揮訓練計画」(BCTP)の1400人。
日米軍事関係者によると、演習のシナリオは大きく分けて5段階で、「某国軍内部で大規模な部隊再編が行われ、将校の異動とそれに伴う不穏な動きを同盟国が把握した」という想定で開始。
次いで、「某国の軍事行動に備えて在ハワイ米軍が在日米軍支援のために増派する」と進み、第3段階では、某国軍がミサイルの発射準備に着手。特殊部隊が日本海沿岸の原子力発電所など重要施設に攻撃を仕掛けるとの情報や日本への攻撃準備を支援する正規軍の動きを日米双方が確認する−という展開だ。
この後、第4段階で「某国軍が日本本土へ攻撃を開始した」との想定で米軍が日米安保条約を発動、迎え撃つ陸自を米陸軍と海兵隊が支援する内容だ。最終的には兵器の能力と補給・輸送に劣る敵を各所で撃破、2週間以内に殲滅した−という段階で演習を終えたという。
演習では名指しを避けているものの想定しているのが北朝鮮であることは明白。今回の訓練が過去最大規模となったのは、米情報当局などによる最近の北東アジア情勢を踏まえ、「北朝鮮の経済が末期的状況に陥り、国内情勢がより不安定化し不穏な動きが出る可能性が高い」(関係者)との情勢分析が背景にあるようだ。
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【日米共同方面隊指揮所演習】「YS−45」(ヤマサクラ45)と呼ばれる自衛隊と米軍によるコンピューターを駆使した最新版の図上演習。昭和56年から始まり、毎年ほぼ2回、日米両国でそれぞれ実施。実際の演習は某国軍と日米側に分かれ、事前のシナリオに沿ってコンピューターを使って模擬戦闘を行う。方面隊以下の指揮活動能力の向上を図るのが目的で、航空機や車両など部隊は動かない。
(03/12 07:50)