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危ない小泉首相の言動
H16/03/11
イラクで大量破壊兵器の捜索を行った調査団の団長だったデビッド・ケイ氏が一月に、アメリカがイラク攻撃を始めた昨年三月、イラクは生物・化学兵器を保有していなかったとアメリカの公聴会で証言し、また旧サダム・フセイン政権がアルカイダと協力関係にあるということについても「証拠は見あたらない」と述べた。つまり、「大量破壊兵器の武装解除」をイラク攻撃の最大の理由に掲げていたアメリカ政府の専門家が、イラクの兵器保有を公の場で否定したのである。
小泉首相の“言い訳”
この記事を読んだとき、私は小泉首相が日本国民に対してどのような言い訳をするのか非常に興味深かった。なぜなら小泉首相はアメリカのイラク攻撃が開始されるという時、自分のメールマガジンにこう書いていたからだ。
「戦争か平和かと問われれば誰でも平和と答えるでしょう。私もそうです。しかし、問題は、大量破壊兵器を保有するイラクの脅威に私たちがどう対峙(じ)するかです。イラクは十二年間国連の決議を無視し、大量破壊兵器の破棄をしてこなかったのです。武力行使が始まると、犠牲者なしではすまされません。しかし、大量破壊兵器、あるいは毒ガスなどの化学兵器、炭疽(そ)菌などの生物兵器が独裁者やテロリストによって使われたら、何万人あるいは何十万人という生命が脅かされます。フセイン政権がこれらの兵器を廃棄する意思がないことが明らかになった以上、これを放置するわけにはいきません。このアメリカの決断を支持する以外に解決の途はないと思います。これが、支持の理由です」(原文のまま)
しかし実際は大量破壊兵器はなかったし、アルカイダとの関係を示す証拠も見つからなかった。
ブッシュ大統領はこれに対して情報が間違っていた可能性も示唆し、大量破壊兵器に関する情報を再点検する意向を明らかにした。ところが小泉首相は「今持っているとも、持っていないとも断定できない。将来見つかる可能性はある」と衆院予算委員会で述べたというのだ(京都新聞)。政治家やメディア、そして一般の人々はこの小泉首相の言葉に何も感じないのだろうか。小泉首相の論理だと、アメリカが脅威の対象だと指定すれば、どんな国でも先制攻撃の対象にしてよいということになってしまう。
日本政府も同罪
イラク攻撃が始まってから殺されたイラク一般市民は一万人を超えた。日本の外交官が二人亡くなった。アメリカ兵も五百人以上死亡した。ブッシュが嘘をついたか、諜報部が間違った情報を流したかで始まった戦争で、すでにこれだけの人が死んだ。大量破壊兵器は保有していないと言うサダム・フセインをブッシュは繰り返し「嘘つき」呼ばわりしたが、嘘をついていたのはブッシュで、フセインは真実を語っていた。
一九八八年、フセイン率いるバース党がクルド族に対して化学兵器を使って虐殺を行い(その技術や兵器を提供したのは米英だということはさておき)、九〇年にはクウェートを侵略したことなど、フセインはブッシュの言う極悪非道という形容に価する指導者だったことに間違いはない。しかしそれがアメリカのイラク侵略を正当化することには、決してならない。
調査団長ケイ氏がイラクに大量破壊兵器はなかったとする今、私が信じられないのは人々がみなそれに無関心だということだ。アメリカが行ったイラク侵攻は国際法違反だった。それはアメリカを支持した日本政府も同罪ということだ。にもかかわらず小泉首相もメディアも何事もなかったかのように、自衛隊がイラクの人々に歓迎されながらイラクの復興作業に着手しているという報道を続ける。
相手の脅威をあおる
自衛隊とは「日本の平和と安全を守るために直接侵略及び間接侵略に対して日本を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ公共の秩序の維持に当たるもの」であり、「防衛出動の場合には日本を防衛するため必要な武力を行使することができる」。しかし自衛隊はイラク派兵にあたって重装備の武器を携行した。日本への侵略行為がないのに、戦場に武器を持って出かけるということ自体、憲法第九条に違反である。危険な場所に武器なしでは行けないというなら行くべきではないし、自衛隊を派遣しなければ国際協力に反するというなら、国連現地事務所や赤十字国際委員会は要員をイラクから撤収しているし、ドイツ、フランス、ロシアなど世界の多数の国が軍隊を派遣していないと言い返せるはずだ。
これは日本と北朝鮮の関係にも置き換えられる。北朝鮮が日本列島を射程に入れるノドン・ミサイル配備を増強している、弾道ミサイルにも対抗できる地対空誘導弾パトリオット・ミサイルの配備を急ぐべきだという声が政府与党から出ているが、これはアメリカがイラクの脅威をあおって戦争を開始したのと同じである。与党政府は北朝鮮の脅威をあおって戦争を始めたいのではないか? 小泉首相の言動には、危ういものを感じずにはいられない。(アシスト代表取締役)
http://www.nnn.co.jp/essay/tisin/tisin0403.html#11