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事件後時を経て、判明してきたいろいろな資料を、どちらかといえば米国の
公式資料や、マスコミで報じられているところをもとに、
避難という観点を中心に簡単に淡々とまとめました。
●ノースタワー
衝突8:46
崩壊10:28
衝突階94−98階
所在のはっきりしている、勤務者の死者1432人
衝突階の下部隣接階では、3つあった非常階段のうち、
A階段は壊滅、B階段も通行不能レベル、コア北西のC階段がなんとか階段機能を保っていたが、
それでも91−92階間以上は大きく崩れ、92階以上で助かったものは唯一人もいなかった。
C階段を囲っていた石板が崩れた巨大瓦礫の上と下とで、明暗が分かれた。
とくに92階は突入後しばらくは、ほぼ全員が生存していたと思われる。しかし逃げ道が既になかったのだ。
一方91階は全員生還。それ以下の階では合計数十名を除き、殆ど助かっている。
ノースタワーはビル中心部に激突しているので、94−98階からの衝突後の外部世界への連絡回数は、
他の階やサウスタワーの衝突階に比べ極端に少ないが、それでも崩壊まで5階分合計で計6回の
外部への連絡(身内だけでなく、警察・消防への通報も含む)があった。衝突階ですら、突入直後
に全員皆殺しにされたわけではなかった。相当数が逃げ道をふさがれることで、死亡したのだ。
なお、非常階段は、上部階で切断された水道管からあふれ出る水でひどく濡れていたが、
非常灯は正常に作動し、暗くはなかった。
105階では今や亡き者となった不動のスプリンクラーを、男性が靴で殴りつけていた。
崩壊が近づくにつれ、衝突階より相当上部の階でも、床がめくれあがり、天井がひしゃげてきたこと
が、外部への連絡で明らかにされている。
ノースタワーでは、煙と炎に耐えかねて飛び降りた人も多く、50名は下らないと考えられている。
炎は衝突後次第に上階だけでなく下階にも広がり、崩壊の直前には衝突階はもちろん、最上部に近い
103階西面から激しい炎が噴き出すとともに、92階でも四面全体に炎が見えている状態
で、ビル上部全体がススでドス黒く変わっていった。
真下に崩れたように見える映像が多いが、実際は上部が南に傾いて縮むように潰れ、その残骸が下部を押し
つぶしていった。後には北東角を中心に壁だけの残骸が残された。
●サウスタワー
衝突9:02
崩壊9:59
衝突階78−84階
所在のはっきりしている、勤務者の死者599人。
3つあった非常階段のうち、北西のA階段は命の綱だった。すなわち、
傷つき、部分的にスモーキーになりながらも、最上階から1階まで、唯一通行可能だった。
これは航空機が東にずれて衝突したのと、ノースタワーの衝突階の非常階段が
3つともコア中心部に位置していたのと違い、サウスのA(C)階段は、かなり
端にあったため。しかも60人、5トン乗りの超大型スカイロビー連絡エレベーターの
上部機械室12個分が盾になった。82−76階において、両センタービル
A・C階段は大きくビルの外側近くに迂回する構造だった。それ以上&以下は
再び水平廊下を経て、コア部に戻る。サウスの場合はここに激突したことが、
衝突階より上部で4人、衝突階で14人、計18人の生存避難者を出せた結果になった。
ただし、避難者の多くは屋上への道を選択した。これは完全にブロックされた
B・C階段はもちろん、A階段でさえ決して無傷ではなく、スモーキー&通路の
壁の割れ目から炎がチラチラ見えている部分があったほどだったから。
また、1993年のテロでは屋上からヘリで救出が行われ、それがよく知られていたから。
衝突階生還者合計14人のうち、12人は78階スカイロビーから生還。ノースタワー突入後、
多くがここに一時避難してどうしようか逡巡していた。そこに傾いて突入した航空機の一番下の左翼先端がえぐった。
一瞬で百数十名が死亡。キオスク売店やエレベータ入り口の重厚な大理石も粉々になった。
崩壊近くなると、激しく燃えていた北東角では、鉄骨を覆うアルミパネルが溶けて、
垂れている箇所が散見されるようになる。
ビルはまず東に傾き、次いで南に傾き下部を押しつぶすようにして崩壊していった。
南西角を中心に最高4−50メートルの壁の残骸が残された(よく写真に写っていたのは、こちらの残骸です)。
参考
北棟
A階段 コア部内北東を通る X
B階段 上から下まで、コア中央部を通る X
C階段 コア部内北西を通る X(▲)
南棟
A階段 衝突階付近では、コア部外北西に迂回 △
B階段 上から下まで、コア中央部を通る X
C階段 衝突階付近では、コア部外南西に迂回 X
*なお、南棟は北棟を90度反時計回りに回転させた位置で、すべての構造が配置されている。
最後に、犠牲者に哀悼をささげるとともに、事件すべての真実の解明を求めます。