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差出人 : 山本史郎
送信日時 : 2004/03/08 11:10
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山本史郎です。
先般、次のようなAFPの記事を見つけ、紹介しました。
デイビッド・ロドリゲス准将は、バグダッドとカルバラでの
攻撃を遂行したテロ組織をザルカウィが指揮していたと
仮定して、アメリカ軍は作戦を立てていた、と語った。しかし
准将は「彼が現時点で生きているか死んでいるか、直接的
な証拠はない」と述べた。
http://www.freeml.com/ctrl/html/MessageListForm/organizer-news@freeml.com
※[NEWS!!0429]2004.03.05
米国の主張する「テロ首謀者」に死亡情報
(以下、[NEWS****]というのは上記URLで閲覧可能)
この准将は、当然、「ザルカウィの手紙」を知っているわけですが、それが「ザルカ
ウィが生存している」という直接的な証拠になるとは考えていない、ようです。
「ザルカウィの手紙」というのは、ひじょうに胡散(うさん)臭い。 (なんと言っ
ても米軍が発見・入手したというシロモノだし。)
ところで、現在イラクにいるアメリカ軍は、実際問題として侵略したわけなので、当
然ながら、イラクのどのような行政組織・機関とも駐留に関する地位協定を結んでい
ません。通常、外国への駐留に際しては、アメリカは<自国兵士の保護>という観点
から、必ず地位協定か準ずるものを相手国と締結します。
アメリカもイギリスも政府・軍の関係者が、最近、何度か、「主権移譲後も○年は軍
隊を駐留させる」と発言してますが、地位協定もしくはそれに替わるものについて
は、黙っています。イラク統治評議会の内部では、「アメリカはイラク人に信頼され
てない統治評議会ではなく、主権移譲後の政体との間で協定を締結したいのだろう」
という観測があるようです。
http://www.csmonitor.com/2004/0227/p09s02-cods.html
(3月中に協定を締結することになっていたが、アメリカは先送りにしたがってい
るというニュース=APを、先月末頃に見たのですが、その後、ほとんど報道されな
いようです。)
http://story.news.yahoo.com/news?tmpl=story&u=/ap/20040223/ap_on_re_mi_ea/iraq_us_military&cid=540&ncid=1473
統治評議会の側は、シスタニによる選挙要求のなかでも指摘された(直接選挙を経て
正式に樹立される政府を縛るような重要な決定を、暫定政府でもおこなうべきではな
い)ように、協定は合法・正当な政府が樹立されてから結ぶべきだという見解が一
つ。これは主にシーア派メンバーのようです。
もう一つの見解は、そうは言っても、6月の主権移譲前になんらかの協定が結ばれて
いないと、超法規的に米軍が居座りつづけることによって、6月に主権移譲されて
も、移譲された政体が「アメリカの傀儡」にすぎないと見え見えになってしまうと懸
念する声があるようです。
後者についていえば、例えば、主権移譲された時点で、イラクの警察なり軍(治安部
隊)が米兵の犯罪を取り締まることが可能なのかどうかを見ると、一目瞭然となるわ
けです。
そのような客観状況下にあるイラク駐留米軍にとって、「イラクの治安がイラク人の
手に負えない」という事態は、ある程度アメリカの歓迎するところだという要素が、
客観的に存在します。主権移譲後もイラクに駐留しつづける口実として。
(6月政権移譲前の直接選挙が不可能という主張の「根拠」にもなしうる。)
イスカンダリヤで警察志願者の列を攻撃したのは米軍ヘリだった、というイラク人の
訴えが、このような状況のなかで、可能性として至極ありうることだと私が受けとめ
た理由もここにありました。
※ [NEWS!!0413]2004.02.15
イスカンダリヤ、警察攻撃は米軍によるものか?
そこにもってきて、「ザルカウィの手紙」発見という米軍、米政府の発表。
次いで、カルバラとバグダッドでのシーア派巡礼者を狙った攻撃。
すかさず、待っていたかのように、「黒幕はザルカウィ」という発表。
(ファルージャなどでは、「ザルカウィは死んでいる」という反論。)
どこまでが真実で、どこからが虚偽なのか、現時点ではなんとも言い難いけれど、そ
もそも不法な侵略者・占領者であるアメリカ軍、もしくはCIAなどの謀略機関が、
どのような行動をとるか・・・何があっても驚いてはおれない。
そちらの方への警戒心も重要かと思います。
補足的に言うと、ファルジャなどのイラク人レジスタンスの主張・方針と、アルカ
イダから送られてきたというアシュラ祭攻撃の関与否定の電子メールに書かれている
主張・方針は明確に異なります。つまり、反米攻撃や民間人・組織への攻撃のすべて
をテロorテロリストの犯行としているアメリカの見解は、現実に合致してないこと
が明白です。 なお両者の主張/方針の違いは、全部ではありませんが下記二つでか
らでも基本的な点での違いを比較・確認することができます。
※[NEWS!!0426]2004.03.03
スンニ派導師がファトワ、シーア派教徒も歓迎
※[NEWS!!0428]2004.03.04
シーアとスンニが連帯デモ/アルカイダは爆破関与を否定
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