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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040306-00000215-yom-int
【北京=佐伯聡士】台湾の独立阻止を最優先の課題とする中国軍が、台湾海峡沿岸部での軍備増強を急いでいる。
全国人民代表大会(全人代=国会)で6日示された2004年国防予算が前年比11・6%の伸びを示したように、膨らみ続ける中国の国防費は、ミサイルや海空軍の戦力向上のために重点配分されている。
「台湾が独立すれば武力を行使」と明言する中国が想定する台湾有事とは、大規模な陸上戦力も投入する全面戦争ではなく、ミサイル、海空軍の新鋭兵器が戦局を決める「ハイテク局地戦」だ。
海峡をはさんで台湾と向かい合う福建省などでは、ミサイル「東風(DF)11」(射程約300キロ)、「東風15」(同600キロ)、新型の「東風21」(同1800キロ)などの配備が急ピッチで進んでいる。台湾をにらむ中国のミサイル数について、台湾の陳水扁総統は昨年11月、「計496基」と発言。米国防総省はこうしたミサイルが今後、年間75基以上のペースで増加すると見ている。
海空軍の戦力増強はロシアに依存している。スウェーデンの軍事研究機関のデータを伝えた台湾・中央通信の資料によると、中国の露製兵器購入額は、台湾海峡で中国がミサイル演習を行い、米国が空母を急派した1996年、李登輝総統(当時)が中台を「特殊な国と国の関係」と見なす「2国論」を提起した99年に膨らんだ。陳総統が登場した2000年以降も高水準を保っている。
そのうち航空戦力では、実戦配備が進む露製戦闘機スホイ27に、海軍用の新鋭戦闘爆撃機スホイ30MKなどを加え、年内にスホイ200機をそろえる計画だ。外交筋によると、スホイ30MKは昨年から納入が始まっており、福建省や安徽省などに配備されるという。
海上戦力では、米空母をにらむSSN22艦対艦ミサイルを搭載した露製ソブレメンヌイ級ミサイル駆逐艦を4隻、台湾海峡を管轄する東海艦隊(司令部・浙江省寧波)に配備する。2隻は配備ずみで、残る2隻の売買契約もすませている。
消息筋によると、中国は自前の「イージス艦」建造も進めている。その一方で、欧州連合(EU)の対中武器禁輸解除に向けた動きを見ながら、ドイツやフランス、スウェーデンなどからの新鋭兵器購入も模索する考えだ。温家宝首相は5日、「2005年までの20万人兵力削減」を改めて表明した。だが、これは余剰戦力の削減であり、むしろ、ミサイル、海空軍の精鋭化に必要なステップとしての側面がある。(読売新聞)
[3月7日2時10分更新]