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【ワシントン和田浩明】ブッシュ政権の元テロ対策担当者、リチャード・クラーク氏は24日、01年の米同時多発テロに関する独立調査委員会の公聴会で宣誓証言した。同氏は、ブッシュ政権は「テロを重要だが、緊急ではない問題と考えていた」と述べ、脅威の認識が不十分だったと改めて批判した。また「イラク侵攻で合衆国大統領はテロとの戦いを弱体化させた」と主張し、ブッシュ大統領を直接、非難した。
クリントン、ブッシュの両政権で国家安全保障会議(NSC)の対テロ担当を務めたクラーク氏はまず「同時テロ発生を防止しようと努力したが失敗した」と謝罪した。その上で、ブッシュ政権のテロ戦略策定過程などを証言した。
それによると、政権発足直後の01年1月、ライス大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に、国際テロ組織「アルカイダ」への軍事対応を含むテロ対策案を提示し、採用の可否などに関する政権幹部の緊急会議招集や大統領に直接説明する機会を求めた。
しかし、次官級会議で他の案件との調整を経てから提示するよう指示されたため「数カ月という大幅な遅れ」(同氏)が発生した。そのため、このテロ対策案が幹部会議で正式採用されたのは同時テロ1週間前の01年9月4日になったという。
また、同氏は、ブッシュ大統領から1度テロ戦略提示を求められ、ライス補佐官が原案を持っていることを伝えたが、「その後大統領からは反応はなかった」と明らかにした。一方で、軍事作戦も含む同氏の提案は、数年間でアルカイダを弱体化することを目指したもので、早期採用されていても同時多発テロの阻止は困難だったとの見方も示した。
01年夏のテロ脅威情報に関しては「かつて見たことのないレベルだった」と証言。中央情報局(CIA)や連邦捜査局(FBI)に警戒レベルを引き上げるよう繰り返し伝えたと述べた。
さらに、クリントン政権当時は、米国人のテロ犠牲者が少なかったため、大幅なテロ対策強化の必要性を納得させるのが難しかったと証言。「この国では、(犠牲者を入れる)遺体袋が出てこないと、困難な決定はなされない」と語った。
24日の公聴会では、クリントン前政権で国家安保担当だったバーガー大統領補佐官や、テネットCIA長官らも証言。アルカイダ指導者のウサマ・ビンラディン氏殺害を狙ったが、情報不足などで果たせなかったと説明した。
[毎日新聞3月25日] ( 2004-03-25-12:10 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20040325k0000e030044000c.html