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「報復を」弔問者から叫び、喪明けへ緊張高まるガザ
yoiuri online, 3/25/04
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20040324id26.htm
【ガザ(パレスチナ自治区)=長谷川由紀】「我々は皆、ヤシン師となった」「すべてのイスラエル人に死を」――。イスラム原理主義組織ハマスの精神的指導者アハマド・ヤシン師が殺害されてから3日目の24日、パレスチナ自治区ガザ市では、ハマス幹部や住民らがヤシン師の弔問に集結し、イスラエルへの徹底抗戦を誓うなど、3日間の喪が明けるのを控え、緊張が高まっている。
殺害現場となったヤシン師自宅近くの道路には、道の真ん中にイスラエル軍のミサイルがえぐった穴があいていた。周囲数メートル四方には破片と血の跡が残り、道路脇の壁や鉄の扉には破片によるとみられる無数の穴があいている。攻撃のすさまじさとともに、イスラエル軍のピンポイントの攻撃の正確さも物語っていた。
ヤシン師が事件直前まで祈っていたモスクの向かいで雑貨店を営むサイードさん(22)は、1発目のミサイルの音で外に飛び出した。その瞬間、目の前で、2発目、3発目のミサイルが着弾した。周辺家屋の窓が吹き飛んだ。
現場は住宅街にある幅約5メートルの道路。両側には2階建て住宅が並ぶ。「ミサイルの1発目はヤシン師を直撃した。次にボディーガードがやられた。確実に狙っていた」
市内はまだ、ほとんどの店がシャッターを閉めたまま。建物の窓から喪中であることを示す黒い布が下げられ、抗戦を呼びかけるポスターなどが各所に張り出されていた。
市内2か所に設けられた弔問会場には、ハマスを示す緑色の鉢巻きをし、旗を持った住民らが続々と集まっていた。女性用会場では、ヤシン師の三女マリヤムさん(30)ら親族が弔問に訪れた人々と死を悼んでいた。
会場にはハマス幹部や住民ら数千人が集まり、新たな弔問者が到着するたびに会場から「報復を」などと叫び声が上がっていた。参加者の1人、ムハンマド・アサド・ジャマル氏(57)は「抵抗しようとしまいとユダヤ人は我々を殺す。(ヤシン師に代わる新指導者就任を宣言している)ランティシ氏の下で一丸となって抵抗する」と語気を強めた。弔問者の中には集団で訪れるパレスチナ警察官の姿もあった。
喪が明けるのを前に、同夜には大規模な集会が予定されているが、ハマス最高幹部のマフムード・ザハル氏は、弔問会場で記者のインタビューに答え「イスラエルは我々の怒りの火に油を注いだ。ハマス以外の勢力も参加し、武力闘争がエスカレートすることは避けられない」と答えた。
徹底抗戦の機運が高まる一方で、弔問会場の外で会った、事件で親族を失ったという21歳の男性は、辺りをはばかるように「毎日だれかが殺される。何かしなくてはいけないとは思うが、報復がその答えなのかどうかはわからない。同じことの繰り返しになるのではないか」と率直に不安を口にした。
(2004/3/25/02:17 読売新聞 無断転載禁止)