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沖縄戦:
日本軍の住民虐殺 自己規制で教科書から削除
太平洋戦争末期の住民を巻き込んだ地上戦「沖縄戦」で起きた日本軍による住民虐殺の記述が、05年度用の小学6年生の社会科教科書から消えたことが、琉球大教育学部の高嶋伸欣教授らの調べで分かった。高嶋教授は「文科省の検定前に執筆者自身が自己規制している可能性が強い」と危機感を募らせ、08年度を目標に沖縄で執筆・編集する「沖縄版中学生社会科教科書」の制作に乗り出す。
検定教科書は5冊。このうち96年度以来3回の検定で住民虐殺に触れてきた大阪書籍の教科書から「県民のなかにはスパイのうたがいで日本軍に殺されたり集団自決をせまられたりしたものもいました」(02年度横注)との記述が消えた。これで5冊のすべての教科書から、住民虐殺のくだりがなくなった。
平良宗潤・糸満市史編集委員長によると、住民虐殺は45年6月、各地のガマ(自然壕(ごう))で乳幼児が「泣き声で敵に見つかる」などを理由に、日本軍の命令で兵隊や家族に絞殺、薬殺、斬殺されるなどの形で起きた。一般人の殺害も含めて沖縄県史や県平和祈念資料館(同市)の証言室などでも広く紹介されている。
沖縄版教科書は、高嶋教授を代表に、同大付属小中学校の教諭ら17人の研究チームで作る。高嶋教授は「防衛庁長官が国会で沖縄戦の住民虐殺の有無に言及しないなど、国が歴史を書き換えた教科書問題(82年)のように、教科書を取り巻く雰囲気がおかしくなっている。沖縄版教科書は内容を公表し、県民みんなで議論して作りたい」と話した。【松藤幸之輔】
毎日新聞 2004年6月12日 0時42分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20040612k0000m040149000c.html
写真:住民虐殺の記述が消えた教科書を前に沖縄版教科書について話す高嶋教授(右)=沖縄県庁で11日、松藤幸之輔写す
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/images/20040612k0000m040153000p_size5.jpg
教科書に沖縄戦記述を/高嶋さんらグループが訴え(沖縄タイムス)2004年6月13日 朝刊 24面
高嶋伸欣琉球大学教授ら沖縄戦研究者有志グループは十一日、県庁記者クラブで会見し、教科書から沖縄戦の住民虐殺の記述がなくなる傾向があるとして「最近の研究成果を活用し、世代間継承に向けて記述の復活・普及を求めていく」とアピールした。
高嶋教授は三月末に検定結果が公表された二〇〇五年度用小学校六年歴史教科書について、五社すべての教科書で住民虐殺の記述がなくなったと指摘。現在使用されている中学校の教科書も記述が減る傾向があるとして「以前は検定に問題があったが、現在は出版社側が執筆段階で自主規制している。こうした動きは見過ごせない」と訴えた。
住民虐殺を否定する論調に対し、糸満市史編集委員長の平良宗潤さんは「泣きやまない赤ちゃんや幼児が殺されたとの証言は、これまでも出ている。市町村史を編集してきた立場からも納得がいかない」と述べた。
高嶋教授は、歴史教科書には沖縄戦が「四月一日から始まった」「国内唯一の地上戦」などの誤記が見られるとし、住民虐殺の記述復活と併せ、出版社側に訂正を求める意向を示した。
「沖縄での研究成果に基づき、沖縄史を正確に記述する社会科教科書が必要だ」と現在準備を進めている沖縄版社会科教科書の製作の意義も強調した。
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200406131300.html#no_11
※ 関連
小学校教科書から「住民虐殺」の記述消える [琉球新報]
http://www.asyura2.com/0406/war56/msg/638.html