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債務と環境スワップ(追論)
其れでは、今少し有り難う御座います。お蔭様で幾つか新たな視点も得られそうです。しかし、余りお邪魔をしては、と気になっています。
が、今少しお聞きしたいと思いますので、時間の取れる範囲で、差し支えの無い範囲でお付き合い頂ければ幸いです。
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(ODA Watchers)この部分、とても興味ある御指摘です。この『外貨の購入』或いは、『外貨の売却』が、政府間で、プロジェクト毎に、通貨の現物売買が行われているか、疑問ですが、もし、行われたと仮定すると、理論上は、他の条件が同じだったら、御指摘のように、『その国の経済規模に反比例して、短時間に反映される』はずです。ところが、もし、そうならなかったら、何らかの『資本市場に障害』があると考えられるのでは、ないでしょうか?例えば、反映速度のようなものを考えると、面白いかも、と思います。蛇足に、なりますが、円借款の場合、全て、日本側の企業とは、日本で日本の円での決裁になります。
気韻頭) ええ、そうです若し短時間に反映されなければ、何か有る筈です。そうだとしたら考慮に入れるべきファクターが多過ぎますね。何か実例をご存知でしょうか、差し支えなければ教えて下さい。
いずれにしても少し時間が欲しいですね、手に負えるか判りませんが考えて見ます。
気韻頭) 「反映速度」ですか、調べれば私の嫌いな「数式」に出来るかも知れませんね。
日本の場合は、其れで充分ですね、どうせ援助金は還流してくるでしょうし、買い捲っていますから償還時にも「円買い」の必要も無いのでしょうね。
◆(ODA Watchers)この部分の私の念頭にありましたのは、端的に、『賄賂』です。一時期、巷で、インドネシアでの一部利権集団への『賄賂』比率が、世銀で3割を通常と考えている、という実しやかな説が、日本のNGO間で流れたことがあります。これは、インドネシアに限ったことではなくて、早急に先進国と呼ばれたいマレーシアでも、マハティール氏が、何度も、現地新聞紙上で、嘆いて見せたものです。これは、韓国でも、御決まりのものです。勿論、私は実情を知る立場にありませんが、それ故に、一つの仮説について、興味があります。これは、私の立てた推論ですが、例えば、この『投資的経費』の内の『消耗経費』(賄賂)は、円借款の場合、円のまま、保有されることはないのではと仮定し、『現地通貨』或いは『ドル・ユーロ』に変換されている、と推測して、さらに、国外に、隠匿されていると仮定する。これが、仮説の、条件です。その条件のもとで、『限定された地域にのみ、投資が外資で実行された場合に』、この『漏水(?)』分が、恰も、水道管の漏水のように、流速に影響しないか、と思っています。アジアの水道技術者が、好んで読む専門誌の広告に、『水道管のパイプの振動から、穴の場所を突き止める数式』が出ていました。対称性のある、偏差を用いた式だったと思います。正確には、今、思い出せません。
◆(ODA Watchers)また、私の理解では、もし、マクロに見た場合、ファクターが多いのか、一寸、分かりません。むしろ、本来は、理論値に近いものが出ると思うのです。もし、歪みがあるなら、不健全な部分の存在を暗示すると思うにですが、如何でしょうか。
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(ODA Watchers) この部分も、とても興味のある御指摘です。所謂、『デマンド・プル』インフレか、『通貨過剰によるインフレ』か、確かに、実需が含まれることは、心の安らぎですが、その実需が、適正な乗数効果を伴う性質のものか、疑う場合が多いです。ですので、科学的分析に於いても、実需の質を、何らかの係数処理する方が、良いのでは、と思っています。
気韻頭) 「適正な乗数効果」が生まれるかどうかは、当事国の経済状況によりますね。例えば、今の日本の様にあらゆる階層に借金が有る様ですと、しかも支払い期限に迫られていれば「逃げ水」が出てしまい乗数どころでは無くなるでしょう、ご存知の様に金融機関に入るとGDPには反映しませんし、その金融機関自体が乾いたスポンジと化しています。
また、乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。サプライサイドへの資金投入の弱点なのですが、判っていてもピンポイントで無いと有力者へのキックバックが取り難い為、デマンドサイドへの資金投入は行われませんね。当然、投入を受ける側の「対費用効果」の問題も大きいのですが。
気韻頭) 「実需の質」を掴むのは其れほど難しくは無いと思いますが、人手が掛かりそうですね。現場の方達が良い方法を考えてくれるでしょう、其れに、この分析が得られれば事業計画の適正化には、小さからぬ影響が有りそうですね。
気韻頭) 一般的に、困窮国に於ての「乗数効果」は幾らくらい望めるものでしょうか、ご存知の事例が有りましたら教えて下さい。
◆(ODA Watchers)この当たりは、漠然と、ハロッド・ドーマーの式などを、思い浮かべていました。ハロッド・ドーマーについては、実は、私は結構、批判的ですが、使い勝手が良いので、『経済の成長率=s(貯蓄率)/v(資本係数)』を念頭に、資本係数を各国共通と勝手に条件付けして、考えていました。でも、資本係数こそ、今の課題と密接に関係しているのかもわからないです、ね。今、気づきました。この曖昧な、厄介な係数に、挑むのは、一寸、引いてしまいます、ね。如何でしょうか。この当たり、厳密さを欠いていたり、学問的でない、或いは、間違いがあるかも分かりません。御指摘ください。
◆(ODA Watchers)次の御指摘は、素晴らしいです。『乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。サプライサイドへの資金投入の弱点なのですが、判っていてもピンポイントで無いと有力者へのキックバックが取り難い為、デマンドサイドへの資金投入は行われませんね。当然、投入を受ける側の「対費用効果」の問題も大きいのですが。』若い頃に、韓国の経済構造を分析する仕事をしましたが、『乗数経路の途中に「不動蓄積」を持つものが入っていれば、そこで途切れてしまいます。貧富の差が激しければ激しいほど、途切れ易いでしょう。』という、視点が欠如していました。今思えば、この視点があれば、もう少し、韓国の中小企業育成の実利に添うレポートが書けたかも分かりません。でも、今は、そのエネルギーも消耗気味です。
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気韻頭) そうなんですか、海外の事情は貴方の方が遥かにお詳しいでしょうから。弱小国が規模的に見て 、世界を股に掛けるファンドマネーと比べると、ひ弱であろう事は想像できます。
日本の当局はスキルの問題ではなく、認識、或いは、意思の問題だと思っています。
(ODA Watchers)確かに、日本は当局の意志の問題でしょう、ね。でも、『意思があって、技術が無い国』と、『技術があるのに、意思の無い国』では、私は、技術が無くても、意思のある国の方が、はるかに早く、問題を解決するだろうと思います。
気韻頭) 同感です。
で、この「当局の意思」をテーマにしたいと思って来たのですが、残念ながらこの部分の情報は公表されませんし、漏れても来ないのですね。勢い「怒」の連発に成ってしまい顰蹙を買っています。
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気韻頭) マハティール首相の、IMFの圧力さえ振り切っての決断は陰ながら拍手を送りました。最近は少しはまともになったそうですが、当時のIMFの認識と其れに基づく政策は最悪だと思ってましたから。また、結果的にも「正解」でした。そうですか、当時現地に居られたのですか、羨ましいですね。
確かに、経済政策は一つの決断だけで目的に一直線とは行きません、その政策が共通認識となった途端、裏を掻こうとか悪用しようとかする者が出てきます、寧ろ決断の後のホローこそが重要です。
(ODA Watchers)同感です。貴殿のような方が、政策立案の現場に居られれば、日本の安心です。当時のマレーシアの金融政策責任者(女性)の手腕は、素晴らしかったと思います。リンギットをドルと固定しましたが、生活物資なぢについては、非常に細かく、価格統制していました。(ハード、ソフト、両面で。)日本の制度についても、十分に研究していたと思います。
気韻頭) そうでしょうね、いや、本心この眼で見ていたかった。
(ODA Watchers)マハティールは、政敵を追い落とすことに夢中だっただけのようにも、感じます。
組織ですから、組織の長とはそう言うものでしょう、また、専門ならぬ長が現場をうろちょろしたのでは、出来る事も出来なくなりますし、あの決断は兎も角、凄いですよ。
残念ながら今の日本には求め様もない人材だと思っています。
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(ODA Watchers) そうです、ね。確かに、その答えを探す旅の途中です、ね。私のマレーシアでの仕事は、200万人程度の人口の都市の水道局民営化スキームの立案でした。会計スキームと、民営化のメリット・デメリットを比較表にして、デメリットが大きいので、民営化不必要という報告を書きました。日本の外務省は、怒っていましたが。個人的に賛成してくれる友人も多く居ました。
気韻頭) そうでしたか、そうですか、少し不謹慎ですが、痛快でしたね。
しかし、良い度胸をされてます、反動が大きい事はお判りでしたでしょうに、「信念に体を張る」等と言うのは簡単ですが、いざとなるとなかなかなかなか。
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2点ほどお尋ねしておりますが、くれぐれも差し支えの無い範囲で教えて下さい。