現在地 HOME > 掲示板 > 政治・選挙3 > 847.html ★阿修羅♪ |
|
Tweet |
連日話題紛糾の年金問題 審議すればするほど問題点が山のように出てくるから、焦って強行採決したんだろう。まあ、自らの手柄に拘り「百年安心」と宣伝してる党があるけど、問題だらけの中身に対して「臭いものに蓋」をするかたちで決着するならば、今後さらなる重大な事態に直面するんじゃないかな。一億数千万の国民の老後を支える年金審議に党略を持ち込まれてはたまらんです。
<以下 しんぶん赤旗 2004/06/04 より引用>
===========================================================================
<前段略>
小池氏は、政府法案の「二枚看板」(保険料に上限、給付は現役世代の五割確保)が崩れ落ちたあと、追い込まれた公明党がもちだした数字のでたらめさをとりあげる予定でした。
「四兆七千億円の穴」というのは、公明党の冬柴鉄三幹事長も繰り返し発言し、公明新聞でも「放置なら4.7兆円の赤字に」(一日付け)と連日大きく報道している国民への脅し文句です。
厚生労働省が明らかにしたところによると、政府の改悪法案が成立しても赤字は三兆八千億円です。
<中略>
年金制度の維持を心配するなら、さらに根本的な問題があります。毎年厚生年金の被保険者が減少しているのに、来年になると急に十万人も増えるという厚労省のでたらめな予測。保険料値上げによる被保険者減少の影響などまったく見こんでいません。さらには、保険料引き上げによる雇用への影響もあります。
小池氏は、年金空洞化につながる、これらの問題点を追及する構えでした。
この質問が小泉首相や公明党出身の坂口力厚労相に向けられたら答えに窮するので小池質問の直前に強行採決をはかったのか。いずれにしても、政府・与党のうその上塗りと法案の根本的な欠陥が暴かれたのは明らかでした。
<引用終わり>
===========================================================================
補足1 「二枚看板」の一つ「給付は現役世代の五割確保」のカラクリ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
公明党は「給付水準を50%以上確保する(公明党パンフ)」と唱えてるけど、「50%確保」の対象としてたのは、夫が40年サラリーマンで妻が専業主婦の ごく一部の「モデル世帯」なわけで、この「モデル世帯」でも「50%確保」は65歳の時点にすぎず、実際の給付水準は50%どころか、40,2%まで下がる。(現行で月23万の年金が16万になる。(賃金、物価は04年度水準で計算))共働き世帯は31.7%まで下がり、男子単独世帯は29%まで下がる。
補足2 「二枚看板」のもう一つ「保険料に上限」のカラクリ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
自民党は「保険料段階引き上げには、上限を設け、これ以上は絶対引き上げない(自民パンフ)」(国民年金保険料額を段階的に引き上げ、2017年度以降は16900円で固定との意)を唱えてるけど、実は賃金、物価の上昇に連動した引き上げが加わり、厚労省試算では、2017年度には20860円、2027年度には、25680円になる。
補足3 国民年金の給付はどうなるのか
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
年金受給者は前回の法改正(2000年4月より実地)で賃金スライドが廃止され、物価スライドになったうえ、新たに導入される『マクロ経済スライド』によって物価上昇率から0.9ポイント差し引かれることになる。結果、2031年度には、満額受給で現行66000円が45000円になる。
ってなわけで、もし、民間の保険会社がデタラメな数字を持ち出して勧誘し契約させようものなら、詐欺罪になるわけだけど、政治の世界では、そうはならないところが面白いよ。それから、法案提出の責任者である首相が本改正の根幹である「マクロ経済スライド」「物価スライド」を問われて、全くトンチンカンな答弁に終始してるんで、先行き心配だよ。
そもそも、企業が労働者を大量に解雇し、組織を再編する際に、税金を軽減してやるという「リストラ減税」法を進めたり、労基法や、その他の関係法を変えて、派遣、請負、パート、フリーター、など雇用不安定の状況を拡大させるやり方に拘るから、支え手が弱り、社会保険の側面が苦しくなってる悪循環を感じるね。