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(回答先: 「元気な女性が多くなってきた」=長崎女児殺害事件で−井上担当相 【時事通信】 投稿者 hou 日時 2004 年 6 月 04 日 21:06:15)
>井上氏は、加害者が女児だったことに触れ、「男がむちゃをやって好き勝手はあったかもしれないが、女の子は初めてではないですか」と指摘。「最近は男、女の差はなくなってきたんだね」と述べた。
女が元気になると、殺人を犯すというのが、この人の発言の論理構造らしい。
元気というのは、元来肯定的な言葉で、こんな状況下で使うべき言葉ではない。
まして、殺人などというのは、個人の良心の判断を伴う倫理上の問題である。
もし、男の方がそうしたことをするのに躊躇しないのだったら、それは、
男社会がいかに野蛮であり、節操のない文化を作り上げてきたかということだ。
例えば、「野蛮」の代表的なものと言えば、いま盛んに行われている戦争がそうで、
人類史以来、絶えまなく戦争が未来遺産のごとく受け継がれてきている。
無茶をするのが、これまでは男の領域で、女の子では初めてだと言った
この国の大臣の発言は、まるで、
殺人がちょっとしたやんちゃやお転婆なことに過ぎないという
実に奇妙な印象を与える。
この発言内容と、発言を撤回しないというこの人の言いぐさに
戦争に向かう日本の一つの空気を、私はリアルに感じている。
この人の中で、生命は、限りなく軽いのである。
自分の利得の中で、人のいのちを抹消しても罪にならないのである。
この精神の麻痺を、この人は、象徴的に露呈している。
つまり、人を人とも思わない、今の、そしてこれからの政府の空気を
実に見事に露呈しているところに、問題の深刻さを察知せざるを得ない。
この人は、大臣でありながら、人間の心に潜在する負のエネルギーを
社会的な表舞台に出し、光をあて、公に認知していることにほかならないからだ。
殺人を犯すのは、元気だからではなく、
どうしようもない負のエネルギーの暴走のためだろう。
このエネルギーは、また、「死の本能」にも繋がるものだ。
生と死は、コインの表と裏の関係にあり、
負のエネルギーから脱出しようとする時に
人は、実は己れの本能的な生を回復するために、
境界を超えてしまうように思われる。
だから、戦争に向かう兵士を増やすためには、社会的なストレスを増大させ、
弱者を苦しめ、怒りと憎しみという負のエネルギーを増殖させれば、いいのだ。
政府がそういう政策で国民に痛みを存分に味わわせれば、
戦争へ向かう負のエネルギーも増大していくというわけだ。
今の日本の空気に、ヒトラーが現出した戦前の
ドイツと同種のものは、ないだろうか。
今の日本社会では、小泉首相、石原都知事といった
異常なほど(表面的に)強い男の偶像性に支持が
集まっているように見えるのは、何故だろうか?
それは、裏を返すと、それだけ不安の強い、
病的な社会だからだと思われるのだが、大マスメディアも、
だれもそれを冷静に分析し、
指摘していないのが、不思議でたまらない。
戦争社会を作るのには、そうした「男性性」への強い信仰が
その根の深くに関わってきているのではないだろうか。
小泉さんにも石原さんにも共通している点は、
見た目の印象(注※)に加え、それ以上に強固な支配性にあると思われる。
国民は、いまやはっきりと支配される側に回りつつある。賢い人々は、
何かが狂い始めていると気付いているが、誰も、声を出し、異議を申し立てない。
いや、申し立てられなくなっているのかもしれない。
「支配性と非支配性」、ここに暴力性が加わると、
それは、「サディズムとマゾヒズムの構造」に発展していく。
もっとも、象徴的な例が、悲惨で理不尽な占領地イラクでの
米軍と、イラクの民衆・・・それも拘束され、虐待されたり、
殺されたりした人々との関係にみられるものであろう。
「支配と非支配の関係」の社会的蔓延は、
いつでも、戦争に入れる空気の醸成をたやすくする。
民衆は、恐怖と脅しに屈するようになり、
従うことで、その生をまっとうしようとするようになる。
これは、明白な悲劇だ。
それが、真性の「日本の空気」となってしまったら、もはや、希望はない。
もともと集団主義の強い国である。その空気は、たちまち宗教と
同種の働きとなって、人々の心をその「オカルト的宗教倫理観」で呪縛し、
その空気による間接的な人心支配が始まるのだ。
為政者にとって、そんな楽な政治はない。
そして、それを、独裁政治という。
注※私がこう言ったからと言って、その二人が私の好みだなどとは、決して解釈しないでください。ただ、見た目のことを挙げるのも、大衆の支持を受けるには、容姿や格好の良しあしなどが微妙に影響してくることを考慮すべきだと思われるため。カリスマ的な人気というのには、容姿や印象が大きくものを言うのです。