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日歯汚職の下村容疑者を追起訴
わいろ総額625万円
中央社会保険医療協議会(中医協)をめぐる汚職事件で、歯科医師側に有利な意見を述べる謝礼として日本歯科医師会(日歯)幹部から約四百二十五万円のわいろを受け取ったとして、東京地検特捜部は三十一日、収賄罪で元中医協委員で元社会保険庁長官下村健容疑者(73)=収賄罪で起訴=を追起訴した。贈賄側の日歯元会長臼田貞夫容疑者(73)ら五人=贈賄罪で起訴=も追起訴した。
臼田被告らは二〇〇一年二月下旬に下村被告を接待(約五万円相当)した際、初めて「お車代」名目で現金十万円を提供したことが新たに判明(贈賄側は時効)。特捜部は、最初は少額で油断させ、二回目から各二百万円に引き上げて丸め込んでいったとみている。
今回の追起訴で、下村被告に関して立件された接待は四回、わいろの総額は計約六百二十五万円になった。このほかに「退任祝い」名目などで計四百万円を受け取った疑いがあり、特捜部は刑事処分を検討している。
ほかに追起訴されたのは、日歯の元常務理事内田裕丈(63)、元専務理事梅田昭夫(76)、元常務理事平井泰征(64)、元福島県歯科医師会会長誉田雄一郎(73)の各容疑者=いずれも同。
起訴状などによると、下村被告は高額の診療報酬が得られる「かかりつけ歯科医初診料」の適用条件緩和をめぐり、中医協で賛成するよう求めたり、その謝礼の趣旨であると知りながら、〇一年二月下旬と〇二年五月上旬、〇三年一月下旬の計三回、東京・赤坂の料亭で臼田被告らから接待(計約十五万円相当)を受け、現金計四百十万円を受け取った。下村被告は受け取った現金を飲食や海外旅行に充て使いきっていたという。特捜部は受託収賄罪の成否も検討したが、中医協での発言とわいろの関係がはっきりせず、見送った。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040601/mng_____sya_____003.shtml