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参院の「定数格差是正に関する協議会」(座長・久世公尭参院自民党政審会長)は28日、「1票の格差」の是正について、参院選後に先送りする内容の報告書を、倉田寛之参院議長に提出した。協議会は、01年参院選をめぐる今年1月の最高裁判決が早期の抜本改革を求めたのを受けて発足し、翌2月から議論を続けていた。是正見送りにより、参院は「違憲状態」が濃厚な中で7月の選挙が実施されることが確定、「良識の府」の姿勢が問われそうだ。
「最近の憲法論議も踏まえ、参院の抜本改革を視野に入れた議論になると思う」
協議会終了後、久世氏は記者団に今後の見通しをこう語った。「定数是正は『参院の独自性』などの議論も絡み、短時間では結論は出ない」ことを強調したとみられる。
最高裁は1月14日、1票の格差が最大5.06倍に開いた01年参院選を「合憲」と判断したが、裁判官15人中6人が違憲判断を示し、合憲とした9人のうち4人も「現状のまま次回選挙を行えば違憲判断の余地」と警鐘を鳴らした。
区割り案を第三者機関が示す衆院と異なり、参院は定数是正を議員立法で対応している。今回も、判決後すぐに与野党各会派による協議会を設置、2月18日に初会合を開いた。
しかし、協議会発足前に青木幹雄参院自民党幹事長が「参院選前の是正は時間的に無理」と公言するなど、当初から「協議会設置でお茶を濁そう」とのムードがあった。また、実際の議論に入ってからは「有権者の少ない選挙区を『合区』する」「単純に有権者の多い選挙区の定数を増やす」などの案が出て、「党利党略」の応酬となった。
今後の対応としては、(1)秋の臨時国会で協議会を改めて設置(2)06年の通常国会会期末までに制度改正(3)07年の参院選は新制度で実施−−という日程が想定されているが、保証はない。関係者には、「違憲判決が出るまでに制度を変えれば国民の批判はかわせる」という後ろ向きな姿勢も透けて見える。【松尾良】
毎日新聞 2004年5月28日 20時18分
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20040529k0000m010067000c.html