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小泉 対 日本言論 第2ラウンド?平壌訪問の意味をけなす日本言論
小泉総理訪問を67%が評価(日本で“評価”は肯定的意味がある)していると報道した朝日新聞(写真)、5月24日付の一面記事。しかし 人道支援には61%が反対しているいう見出しが見える。
去る22日、小泉総理の平壌再訪問によって1年6ヶ月の間、膠着状態に陷っていた北日国交正常化交渉について多くの国内専門家たちが予想した。
しかしそれから二日経った今、日本の現実を見ればそのように希望的なことだけではない。むしろ日本政府と日本言論が力比べをする様相に見える。一歩進んで日本言論が平壌訪問の成果をけなしながら以後進行されると思われた北朝鮮日本国交正常化交渉のの足首を取っているという感じまで与えている。
23日平壌訪問の当事者である日本政府は公式論表を通じて「今までの北朝鮮と日本の“敵対”が“友好”で“対立”が“協力”に変わったきっかけになった」と平壌訪問の成果を東北アジア外交正常化の一環で高く評価した。
しかしいざ国民世論を導いている両大言論「読売」「朝日」は社説とコラムを通じて北朝鮮が「行方不明」「入国未確認」などを主張していることをあげ日本人10人の再調査に対して北側の確答を受けることができなかったということと会談で言及されない北核、ミサイル問題などを理由で小泉の平壌訪問成果を低評価している。
24日、朝日新聞全国版は1面トップ記事で「世論調査を通じて総理の訪問を67%の国民が(肯定的に) 評価とあり、内閣支持率は54%上昇した」と明らかにした。
ざっとみると訪問に日本国民たちが支持するように見えるが「北朝鮮への人道的支援には61%が反対してある」と言うアンケート結果が同時に出たのを見たら、日本国民たちは平壌訪問と人道的支援は別個の問題だと認識しているという結論が導き出される。
小泉総理が北側で被害者8人を返す時、米25万トン、1千万ドル相当の医薬品支給などを人道的次元で支援して北日国交正常化交渉にまじめに応じると明らかにした。「8人帰国」と「人道的支援」が対等交換形式の今度の交渉の基本を根こそぎ否定するわけだ。
ところが問題は読売も、そして進歩的だと知られた朝日でさえこういう世論の雰囲気に便乗して前例のない対政府攻勢を強化しているのだ。
読売は23日と24日二日連続で北日国交正常化を社説に載せた。23日付には「国交正常化を焦ってはならぬ」と言う題名で「5人が帰って来たこと自体は勿論、成果であるが成果はそれだけ」と断定しながら「行方不明にされた10人と北核問題が解決されない場合、人道的支援は意味がない」と強く主張している。
また社説は「拉致は日本国家主権と日本国民の人権を侵害した国家犯罪であり、むしろ私たちが北朝鮮に犯罪の賠償を聞きたい」と明らかにし「北への制裁カードは必ず必要だ」と言う既存の強行論を繰り返した。
そして「北朝鮮は自分勝手な理屈で行動する独裁国家だ。こういう独裁国家に対しては特定船舶入港禁止法案を今国会で成立させねばならない。」と言う主張を明らかにした。
これは平壌訪問での日本政府の立場とは完全に相反する内容で、この社説に在日韓国人団体の幹部は記者との電話通話で「こういう方式なら北朝鮮が残り 10人の再調査に入って行っても、また核を廃棄すると言っても引き続き問題を申し立てるのだ。言わばミサイルはどうであれ、どうであれ… 日本政府がこういう言論のイデオロギー攻勢にどう対応するかどうかが重要になる。一昨年(2002年 8月)のようにまた政府が言論に屈服したら、以前よりもっと状況は悪くなるはずだ。北朝鮮の立場ではまた騙されたと思うのではないのか?」と一息。
朝日新聞はやっぱり同じだ。進歩的の正論誌だと世間に知られた朝日新聞、24日付1面トップ記事で自社の代表的なコラムニスト船橋が「小泉外交の両面性を見た」と言うコラムを載せた。
勿論、船橋はコラムで「タイミングを含んで今度の外交はよく成り立たなかったが、2回に渡った平壌訪問が東北アジアの正常化の意味を持っているという点で大きい意味を持つ」と評価したが、コラムの内容で「拉致と核問題は繋がれている」と明らかにするなど引き続き北朝鮮の核問題解決が先行されないと駄目だという保守的な立場の原則論を繰り返している。
23日付社説でも朝日新聞は「北日首脳会談 - 正常化の慎重な前進を」という題名で一見今回の平壌訪問を肯定的に評価するような姿を見せたりしたが、「10人の問題はどうになるか?」「北朝鮮は核開発問題に対して既存の立場を全然変えなかった」「やっぱり拉致、核・ミサイルの包括的な解決なしには国交正常化はできない」という保守的な立場を現わした。
この二つの新聞の発行部数が毎日2千万を上回っている。日本国民の世論形成にこの上なく大きく影響を及ぼしていることを念頭に置いたら、24日に出た日本国民たちの「人道支援反対、61%」という世論調査結果も理解できる。
今マスコミと日本国民は5人が帰国したのはよくできた事だが、北核と残り10人の問題が解決されない限り北への人道的支援は必要がないという意見が支配的だ。
こういう保守的立場の論調は新聞言論にだけに限ったものではない。フジテレビ、日本テレビなど民間放送局のニュース番組は毎日のように5人の同情を扱いながら被害者家族たちをスタジオで呼んで10人の行方不明と北核、ミサイルなどを扱いながら北朝鮮との国交正常化交渉は大変だという論調がみえる。こんな総体的なマスコミの右傾化を見たら、むしろ朝日新聞の論調は中立的だと言うこともできる。こんなマスコミの総攻勢に日本政府が持ちこたえることができるかその結果が注目される。
http://kaname.cc/?date=20040527#p01