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ヤフー恐喝未遂事件を手引き
創価学会元幹部 竹岡氏なぜ起訴しない
「謝礼金受け取れる」と仲介
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インターネット接続サービス「ヤフーBB」をめぐる恐喝未遂事件で警視庁に逮捕されながら処分保留で釈放された創価学会幹部(逮捕後役職辞任)の竹岡誠治氏が、恐喝実行役として起訴された同じ創価学会員の被告を犯行に引き込むなど、事件に深く関与していることが検察側の冒頭陳述でわかりました。
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宮本宅盗聴事件実行犯
この事件では、「ヤフーBB」から流出した顧客名簿を入手し、親会社のソフトバンクを恐喝することを計画した元右翼団体代表の森洋被告(67)と、恐喝実行役の「エスエスティー」副社長、湯浅輝昭被告(62)が恐喝未遂罪で起訴されています。
四月二十二日に東京地裁でおこなわれた湯浅被告の初公判で、検察側が明らかにした冒頭陳述によると、森被告と実行役の湯浅被告を結びつけたのは竹岡氏でした。
竹岡氏は、かねて知り合いだった森被告から「ヤフーBB」の顧客情報を入手していることを聞かされ、八人分の顧客情報が記載された用紙も受け取りました。
顧客情報をネタに金を脅し取ることを考えた森被告は昨年十二月、竹岡氏に「ソフトバンクとの交渉役」を依頼。竹岡氏は、ソフトバンク側と親しい湯浅被告に交渉を依頼する旨を森被告に伝えました。実際に、竹岡氏は顧客情報を記載した用紙を湯浅被告に渡し、「流出した顧客情報の存在をソフトバンク側に告げれば同社から謝礼金を受け取れる」とまで告げています。
これを受けて、湯浅被告は恐喝未遂の犯行に及びました。
同事件で警視庁捜査一課は二月二十四日、恐喝未遂容疑で竹岡氏を逮捕。東京地検は三月十六日、従属的立場だったとして竹岡氏を処分保留としましたが、これには疑問の声があがっています。
竹岡氏は、一九七〇年に発覚した日本共産党の宮本顕治委員長(当時)宅盗聴事件の実行犯。事件後、創価学会本部青年部副男子部長に抜てきされ、九八年時点でも、創価学会名誉会長・池田大作氏の親衛隊「伸一会」メンバーとされる幹部でした。
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処分保留・釈放理解できない
松井繁明弁護士の話 犯罪をやることで合意して、うち何人かが実行した場合、実行に加わらなかった者も正犯の責任を負うべきという、共謀共同正犯の理論がある。伝統的に検察は、この立場から起訴してきた。
竹岡氏は、恐喝の目的があることを知りながら、主犯に実行犯を引き合わせ、実行犯に恐喝未遂事件で使われた顧客情報が記載された用紙も渡している。十分に共謀共同正犯の成立を認めることができる。少なくても幇(ほう)助罪が成立する。なぜ処分保留で釈放となったのか理解できない。
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冒頭陳述要旨で竹岡氏関与の部分
被告人(注・湯浅被告のこと)は、二〇〇三年夏ころ、竹岡の紹介で右翼団体会長の共犯者・森洋と知り合い、同年十月、台湾出張中に森らと飲食をともにしたことなどをきっかけに付き合いが始まった。
森は、同年十二月、入手した八名分の顧客情報が記載された用紙を竹岡に交付した上、ソフトバンクとの交渉方を依頼したが、竹岡は、同人よりもソフトバンク側と親しい被告人に交渉を依頼する旨、森に申し向け、森はこれを了承した。
被告人と竹岡は、同年十二月下旬、それぞれミャンマーに出張中、ヤンゴン市内の同じホテルに宿泊したが、その際、被告人は、竹岡から前記用紙を交付され、同用紙は森から預かったものであり、流出した顧客情報の存在をソフトバンクに告げれば同社から謝礼金を受け取れることなどを告げられた。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-05-03/15_01.html