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【奇っ怪ニッポン】 ニッカンゲンダイ 2004年4月15日 掲載
「こういう事も有り得るんだなぁ」と、お間抜けな一言を呟(つぶや)いて人質事件発生の8日夜、自民党本部へ駆け付けたのは、公明党の神崎武法代表でした。呵々。何たる想像力の欠如! 何でも起こり得るのが戦闘地域なのです。二百歩譲ってイラクは非戦闘地域だと強弁しようとも、地下鉄サリン、阪神淡路大震災と日本国内ですら何でも起こり得たではありませんか。
想像力の欠如は、何処ぞの宰相も同様です。「日頃は10時出勤が通例の小泉純一郎首相も8時過ぎに姿を見せた」と翌9日の動向を「日経」に皮肉られたワンワンは、既に第一報を聞いていた8日夜、常日頃から御贔屓(ひいき)な赤坂プリンスホテルで開催の内輪の会合へ現れて、ステーキをペロリと平らげると、首相官邸に戻る事もなく五反田の公邸でベッドに入っちゃったのですから。
この程度の想像力を誇る連立政権だから、「撤退せず」と犯人側を敢えて刺激する福田イケイケ発言や、「間もなく解放される」と安倍ぬか喜び発言が、その何(いず)れもが瞬時にイラクでも報じられる現実への想像力を、e−Japan戦略を掲げる皆さんにも拘(かかわ)らず、持ち合わせていなかったのです。
斯(か)くも危機管理能力が欠落した面々は、アラビアンナイトな星霜を経て膠着状態へと13日に陥るや、その至らなさを認めるどころか逆に居直り、「中途半端な説明は百害有って一利無し。正に説明を申し上げない所」と官房長官が会見で発言する傲岸不遜(ごうがんふそん)振り。
で、「小泉政権、細心の対応」と10日付紙面で大見出しを打って失笑を買った「浅卑」誤植「朝日」を始めとする従順なるワンワン記者諸氏は、「報道管制」だと批判するでもなく、受け入れちゃう体たらく振り。
同様の体たらく振りを発揮しているのは、菅・岡田・枝野の民主党アホ阿呆トリオも、です。
「戦闘地域には自衛隊を派遣しない」との特措法の前提条件ならぬ“建前”が崩れたイラクからクウェートへと一旦移動待機し、人質解放と「非戦闘地域」の条件が満たされればサマーワへ半月程で復帰してこそ、日本のカネ無しでは維持出来ない米国との力関係をも仕切り直しする究極の選択、と小沢一郎、横路孝弘両氏の賛同も得て、畏友・岡島一正氏ら若手議員が声明を発表しました。
これぞ、思考停止状態な自公政権に対抗し得る「大人のマキャベリズム」。現に8割方の民主党議員も賛同しているのです。なのに、自民党よりも極右な松下政経塾出身の前原誠司に、両院議員総会でイケイケ好戦論を演説させた後、「政権を狙う我々が屈してはマズイ」などとイラ菅率いるダラ幹部は虚勢を張ったのです。いやはや。
野党だからこそ、米国的マニュアルを超えたリアル・ポリティックスを主張すべきなんだけどね。まあ、天麩羅学生みたいな戯(ざ)れ言(ごと)、述べてる3馬鹿トリオには理解不能でしょうけど。【田中康夫】
http://gendai.net/contents.asp?c=025&id=47