＜男児突き落とし＞中２少女の精神鑑定実施へ　第１回審判

　東京都新宿区の団地で男児（５）が突き落とされた事件で、東京家裁（山嵜和信裁判長）は３０日、区内の中学２年の少女（１３）の第１回少年審判を開き、付添人が申請した精神鑑定の実施を決めた。少女は裁判官から「殺意をもって突き飛ばしたのか」と尋ねられ、否定したという。付添人も「殺意はなかった」と意見を述べた。

　近く第２回審判を開き、裁判官による質問を行った後、いったん観護措置を停止し、精神科医による心理判定などを進める。鑑定期間は１〜２カ月とみられ、その後処遇が決定される。

　審判は非公開で、事件の重大性を考慮して裁判官３人の合議制で開かれた。関係者によると、付添人や少女の母親のほか、マレーシアに一時移住していた少女と十分に意思疎通できるよう通訳も補助的に出席した。約１時間半の審判では、少女を本人と確認する人定質問の後、刑事裁判の「起訴事実の認否」に当たる非行事実の認否があった。少女は終始、硬い表情で質問に答えたという。

　家裁の処遇には「保護処分」と刑事裁判の無罪に当たる「不処分」の選択肢があり、保護処分には児童自立支援施設への送致や保護司の指導を受けながら生活する保護観察などがある。

　調べでは、少女は６月２２日、新宿区高田馬場の団地外階段の踊り場から男児を約１１．６メートル下に突き落とした。男児は全身にすり傷を負ったが、植え込みなどがクッションになり、軽傷で済んだ。【坂本高志】（毎日新聞）

[6月30日22時38分更新]

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040701-00000051-mai-soci

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