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東京都新宿区高田馬場のマンションで孫継祖ちゃん(5)が突き落とされた事件で、観護措置中の中学2年の少女(13)は、約3年前まで暮らしていた東南アジアの小学校で、教師や同級生に「戦争で日本人にひどい目にあった」などと言われて、暴行やいじめを頻繁に受けていたことが26日、わかった。
帰国後の小学校では反対に、少女は教師を殴り、動物を傷つけるようになった。心に傷を抱えて帰国した少女が発するサインに、周りの大人たちは気付きながらも、手を差し伸べることはできなかった。
関係者によると、少女は日本で生まれ、国籍も日本にあるが、1歳の時、家庭の事情で、母親の出身地の東南アジアの国に母親と2人で移り住んだ。
現地の小学校に入学したが、入学当初から、泣きながら帰宅することが多く、顔や体にあざを作って帰ってくることもしばしばあったという。
母親が事情を尋ねても、少女は何も答えなかったため、母親は日本大使館などに相談。現地の関係機関が小学校に事情を聞いたところ、教師らが少女に殴るけるなどの暴行を加えていたことがわかった。教師らは少女に暴行を加える際、「私たちの親族は、戦争で日本人に痛い目に遭わされた」などと話していたという。その後も、暴行を受け続けたため、少女は転校したが、そこでも同級生からいじめを受けていたという。
少女の小学校での成績は優秀で、現地語のほか、英語、中国語にも習熟していた。しかし、少女は次第に、母親に「日本にいるお父さんに会いたい」と訴えるようになり、2001年に帰国。同年11月から都内の小学校の5年生のクラスに転入した。日本語は帰国後に覚えた。
転入後まもなく、少女の行動に異変が出始めた。授業中に教師から言動などを注意されると、突然わめいたりするなどのパニック状態に陥った。校長や教師につかみかかったり、階段を下りている教師を後ろから突き飛ばしたりしたほか、カッターナイフを持って教師を追いかけるなどの問題行動を繰り返すようになった。学校で飼っているニワトリやウサギ、ハムスターなどの小動物を傷つけることもあった。
同級生の保護者から、少女の行動を問題視する声が上がったこともあり、転入からわずか7か月後の2002年6月、少女の母親は区教委に「転学届」を提出。区教委は転学届を受理したが、実際には転校手続きは行われず、少女は卒業まで1度も学校に通うことはなかった。
小学校の同級生の母親の1人は、「保護者たちは学校や区教委に相談したが、結果的にだれも助けてやれなかった。少女が『日本』に順応するための受け皿があれば、こんな事件は起きなかったかもしれない」と話す。少女と接見した付添人の弁護士も25日の会見で、「事件との因果関係はまだわからないが、少女は、日本と東南アジアの両方で“外国人”として排斥される経験があったようだ。少女もつらい経験をしてきたと思う」と語った。(読売新聞)
[6月26日14時36分更新]