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消えぬ「なぜ?」犯行と動機に落差…小6事件1週間
読売新聞 6月8日
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20040608i208.htm
長崎県佐世保市の大久保小6年御手洗怜美(みたらい・さとみ)さん(12)が殺害された事件は8日、発生から1週間を迎えた。
加害女児(11)は、自宅リビングのパソコンでホームページを作り、残忍な小説を書いていたという。「(体重が)重い」「ぶりっ子」と中傷されたことがなぜ、首を切るという行為に結びつくのか――。犯行と動機の落差。女児の“心の闇”に分け入る作業はこれからだ。
◆家庭環境◆
女児は、自営業の父とパート従業員の母、姉、祖母の5人家族。母は土、日曜日も勤務があるため、自宅にいることの多い父が、学校生活などについて女児とよく話をしていたらしい。
パソコンはリビングに、父の仕事用と家族共用の2台がある。女児は共用パソコンに毎日のように向かい、文章を書いていたという。
両親は「ホームページを作っていたとは知らなかった」「接する機会が足りなかった」と悔やんでいると伝えられる。今は仕事を休み、自宅に閉じこもっている。
◆心の世界◆
「供述をいくら聞いても、トラブルの程度と犯行の重大性が結びつかない」
県警幹部はしきりに首をかしげる。30年以上、事件を見てきた中で「一番の謎」と言い切る。「幼い容姿、話しぶりから考えても、あんな残虐なことがなぜできるのか……」
4月以降、女児は「同級生に仲間外れにされた」と両親に訴えた。そのころからホームページへの書き込み内容が荒れ始める。
中学生同士が殺し合う小説「バトル・ロワイアル」をなぞった「自作小説」のほか、日記欄には「うぜークラス」「下品な愚民」と書くなど内容が過激になっていった。
事件後に面会した付添人弁護士は「心中には、大人には理解できない複雑な世界が潜んでいるようだ。再発防止のためにも、内面を知る必要がある」と話す。
◆教育現場◆
大久保小では5、6年生数人が事件後、ストレスなどを理由に欠席している。6年生の担任教諭も当分、教壇には立てない状態。「子供たちとどう接触すればいいのかわからない」と話すスポーツ指導者もおり、影響は校外にも及んでいる。
鶴崎耕一教育長(56)は事件後、女児が2月にホームページに書いた詩を読んだ。地球環境や生命を大事にしようという内容だった。なぜ他人の命を貴ぶことに思い至らなかったのかといぶかる一方で、「教育の根幹は命の大切さや倫理観を伝えることだが、いつの間にかその部分が欠けていたのか」と自省する。
(2004/6/8/16:15 読売新聞 無断転載禁止