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戸籍ミスで50年間国籍喪失 神戸市の母子が提訴
日本人なのに誤った戸籍処理で日本国籍を失った上、約50年間にわたり放置され苦痛を受けたなどとして、神戸市の家政婦の女性(71)と会社員の息子(44)が28日、国に計1600万円の損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こした。
訴状によると、女性は1933年に生まれ、日本人の母親(故人)は未婚で、母親側の戸籍に入った。その後、母親は1946年に中国人男性と結婚。中国籍となった際、婚姻届を受けた東京都葛飾区は、誤って娘の戸籍も一緒に除いたため、女性は日本国籍を失ってしまった。
女性は59年、交際していた日本人男性との間に息子を産んだが、男性が女性に日本国籍がないことを理由に婚約を破棄、息子を認知しなかったため、息子も日本国籍を取得できなかった。
原告の母子は手続きミスと知らないまま中国人として外国人登録を続け、59年以降、神戸地方法務局に繰り返し帰化申請の手続きをしていたが認められなかった。2001年になって同法務局が申請書類から当時のミスに気付き、翌年、東京家裁での審判で日本国籍の回復が決まった。
コメント:にかえて、次の短歌を。
マッチ擦るつかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの祖国はありや
寺山修司