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【記者:松田 潔社】
3月30日(ブルームバーグ):三菱地所の高木茂社長は30日の会見で、社長を委員長とする安全委員会を29日付で設置したことを明らかにした。また、今後の対策として、1)警備員を配置せずに自動回転扉の使用を再開しない、2)既存ビルに設置されているものは今後、撤去を含め改善策を検討する、3)新築ビルでは自動回転扉は使用しない――との方針も表明した。
高木社長は会見で、新築ビルに自動回転扉は採用しない理由は「安全性を考慮した結果だ」と述べた。既存ビルの扉も、安全性を最重要視した上で、センサー数を増加させるなどの対策と利便性の兼ね合いなどを勘案して、今後決定する方針としている。
地所によると、同社が所有するビルの自動回転扉は東京・丸の内の丸ビルに7カ所、横浜市のランドマークタワーに6カ所など合計19カ所あるが、六本木ヒルズでの事故を契機にすべての回転扉を閉鎖しているという。
三菱地所は、自社採用の回転扉は六本木ヒルズの自動扉とは形状も、感応度も、違うとした上で、これまでは、特に自動扉を止めるほどの問題があるとの認識はなかったとしている。また、自動扉を取り入れるようになったことについて、地所は1)気密性などで通常のドアよりも優れている、2)米国などで日本よりも先に使用されていた――ことなどを指摘した。
三菱地所の株価終値は前日比21円(1.5%)安の1390円。
更新日時 : 2004/03/30 20:46 JST
http://quote.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=a_IO6BtV6n2Q&refer=jp_home