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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040312-00000508-yom-soci
学校に様々な注文を持ち込む女、借金返済に疲れ、その女に子育てを頼り切る母親、及び腰の対応を続けた学校――。大阪市住吉区の市立長居小6年大迫雄起君(当時12歳)が自宅に監禁され、衰弱死した虐待事件は、構図が明らかになるにつれ、異様さの度合いを深めている。
「次はどの先生を転任させてやろう」。雄起君の世話を任されていた無職川口道子被告(38)(保護責任者遺棄致死罪などで起訴)は、母親仲間にそう語ったことがある。
自分の息子が小学5年の時に「教師に体罰を受けた」と学校に抗議。教師は否定し、校長も擁護したが、教師は翌春、自ら希望して他校へ異動した。
川口被告は、雄起君とは別の病弱な男児の親代わりも務めた。校長に分厚い医学書を見せて「(男児は)食べ過ぎると症状が悪化する」と説明。学校は医師から話を聞くこともなく、川口被告の言うまま男児の給食を半分に減らした。「子どもがいじめられた」と訴える母親に付き添い、学校に乗り込んだこともある。
「学校運営に協力してくれる熱心な人」。当時の校長はそう語るが、現場の教師らには「ちょっとしたことにすぐクレームをつける怖い存在」に見えた。
不登校が約1年10か月に及んだ雄起君。教師らは不登校が始まった直後を除くと、その姿を遠目に1度、確認しただけにもかかわらず「カウンセラーに診せている」「もうすぐ学校に行ける」といった川口被告のウソを「疑わなかった」としている。
「自分が悪かった」。雄起君の母親、智枝被告(36)(起訴)は住吉署の調べに涙を流し、そう繰り返したという。
スナック経営の元夫と親子3人で大阪・ミナミの高級マンションで暮らしていたが、バブル崩壊後の1995年に離婚。消費者金融の借金数百万円が残った。返済のため、昼は子供服店や建設会社、夜はスナックで働く日々。子育ての余裕がなくなった。
手を差し伸べたのが、子供服店の客として知り合った川口被告だった。
「雄起君は発育が遅れている」。同じ年ごろの子を持つ知人の一言を機に川口被告への依存を強めた。
「うちの子は精神的に不安定なのでは」と不安が募った。食事制限。南京錠をつけた4畳半の部屋での監禁。川口被告の提案を受け入れるたび、雄起君はストレスのためか、ハサミを自分に突き付けたり壁に頭をぶつけたりし、やがて衰弱していった。
11日の大阪市議会文教経済委員協議会。「なぜ代理人(川口被告)を安易に信用したのか」「虐待への取り組みが遅れている」。委員らの追及に対し、市教委側は「児童福祉に携わる他の機関に指示を仰ぐべきだった」と答弁した。「大人の代表として雄起君におわびしたい。今後、虐待の早期発見に努めたい」。大平光代助役はそう述べた。
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両被告の初公判は来月16日、大阪地裁で開かれる。(読売新聞)
[3月12日18時36分更新]