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月に「ノアの方舟」を 欧州研究者が提案
2004.09.12 Web posted at: 13:01 JST
http://www.cnn.co.jp/science/CNN200409120003.html
- CNN
ロンドン(CNN) いん石衝突などの危機が地球を襲った場合に備え、月面に「ノアの方舟(はこぶね)」の役割を果たす基地の建設を――。欧州宇宙機関(ESA)のトップ研究者がこのほど、野心的な構想を提案し、注目を集めている。
ESAのベルナルト・フォーイング博士はこのほど、英エクセターで開かれた英科学振興協会(BAAS)のイベントで、「核戦争やいん石による危機が訪れた時、一部の人々が月面基地で生き残れば、地球に生命をよみがえらせることができる」と述べた。
旧約聖書創世記では、預言者ノアが大洪水に備えて方舟を作り、地上の全動物のつがいと共に乗り込んだとされる。これに倣って、人間をはじめとする生物の組織や遺伝子を基地に保管しておき、危機が去った後地球へ持ち帰るという構想だ。「月の環境は地球とよく似ている。そこに人間が生き残れる場所を確保するのは、賢明な選択といえるだろう」と、同博士は強調する。
ESAは1975年、欧州各国が共同で設立した宇宙開発のための研究機関。人口衛星の打ち上げなどに実績があり、米航空宇宙局(NASA)との共同研究も多い。今年11月には、月への初の無人飛行を予定している。
「2002年(※1)までに月への有人飛行を成功させたい。それから5年後には、一度に10人のチームが100日間生活できるような基地が実現するだろう」と、フォーイング博士は語る。「この基地では、太陽エネルギーや土壌中の成分など月面上の資源だけを使って、地球から独立した生活を営むための実験に取り組むことになる」――方舟構想はその先の段階として、同博士が提案している。博士によれば、近い将来に核戦争が起きる可能性は高くないが、今後400年以内にいん石が衝突し、地球上の生物が絶滅してしまうシナリオは十分考えられるという。
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(※1)下記表題の英文記事によると、「2020年」となっております。
Human Noah's Ark plan for moon
Wednesday, September 8, 2004 Posted: 1233 GMT (2033 HKT)
http://edition.cnn.com/2004/TECH/space/09/08/moon.ark/index.html