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http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050113it06.htm
津波の可能性がある日本の海岸のうち、想定される波の高さより低い堤防などが2割弱あり、3割については高さが十分かどうかの検証すら行われていないことが、国土交通、農林水産両省の調査で分かった。
また、堤防などの6割では耐震調査が未実施となっている。政府は来年度予算に堤防補修などを促す緊急事業費を盛り込んでいるが、インド洋津波の未曽有の被害を教訓に、日本の海岸にも追加対策を行う検討を始めた。
調査は昨年5―12月に行われた。
日本の海岸約3万4840キロのうち、津波や高潮の可能性がある「要保全海岸」は計1万5065キロ。このうち、堤防(2900キロ)、コンクリート護岸(6100キロ)など、計1万1000キロに都道府県などにより何らかの対策が講じられている。
国の基準では、堤防の高さは、予想される津波の最大の高さを上回る必要がある。しかし、調査では、想定される津波の高さより高い堤防は計7919キロ(52%)にとどまり、2650キロ(17%)は低かった。東南海・南海地震の恐れがある和歌山、三重両県では、最大10メートルの津波が想定されているが、それぞれ57%、53%の堤防が、基準の高さに届いていない。
新潟、鳥取、佐賀、長崎、熊本各県などの4496キロ(29%)の海岸は、調査が全く行われていなかった。
津波の影響を受ける水門は全国に6571か所あるが、津波到達までに閉鎖が完了しないのが1166か所、完了するかどうか不明なのも3628か所に上った。
津波の可能性がある991市町村のうち、被害を予測したハザードマップを作ってあるのは122市町村。津波を想定した防災訓練の経験がない市町村は364あった。
地震に対しても、堤防などの設備のうち耐震性が確認されているのは3632キロ(33%)だけで、768キロ(7%)は耐震不足、6600キロ(60%)は調査が未実施だった。こうした実態を受け、政府は緊急事業費30億円を来年度予算に計上したのに加え、今後必要な対策の工程表を今年度中に作成する方針だ。
(2005/1/13/14:39 読売新聞 無断転載禁止)