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(回答先: アルゼンチンで開催されている地球温暖化防止の国際会議 関連記事(読売、共同、BBC) 投稿者 ネオファイト 日時 2004 年 12 月 16 日 20:46:50)
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/env/news/20041216k0000m030131000c.html
COP10:温暖化会議で閣僚級会合
アルゼンチンのブエノスアイレスで開かれている地球温暖化防止のための気候変動枠組み条約第10回締約国会議(COP10)で15日、各国の閣僚らが参加して意見を戦わせる閣僚級会合が始まった。
日本からは小池百合子環境相が出席。京都議定書が来年2月に発効するのを受け、議定書の約束期間が終了する2012年より後、「ポスト京都」の国際制度の議論を、どのような形で始めるかが最大の焦点で、議長国のアルゼンチンが各国の代表に非公式に打診しているセミナー形式での予備交渉開始に合意できるかが注目される。
京都議定書は、05年中にポスト京都の交渉を始めるよう定めている。ただ議定書の来年発効が決まったこともあって、各国には早期に議論を始めるべきだとの機運が高まっている。だが、アルゼンチン提案に呼応する形で、欧州と米国が今後の協議開催方式について、まったく異なる提案をしており、最終調整は難航しそうだ。
温暖化で深刻な影響を受ける発展途上国に対する支援策も課題の一つ。アルゼンチンは今回の会議で、意味のある途上国支援策を先進国から引き出したい考え。ただ、サウジアラビアなどの産油国が、自国の石油産業への打撃に対する「見舞金」を求めたため交渉が度々ストップ。これが原因で会議の合意が得られなくなる懸念も出ている。(ブエノスアイレス共同)
毎日新聞 2004年12月15日 22時29分
アルゼンチンで開かれている気候変動枠組み条約第10回締約国会議(COP10)は15日、条約発効10周年の成果と課題を話し合う閣僚討論会を開催。各国代表が、意見表明した。発展途上国からは先進国の取り組みに対する不満の声が相次いだ。
日本の小池百合子環境相は議定書の削減目標達成に向けた意欲を表明。京都議定書の規定がない2012年より後の「ポスト京都」の国際制度に関し「すべての国が参加できるルールが必要だ」として早期の議論開始を訴えた。米国のドブリアンスキー国務次官は「途上国も化石燃料を使い続けるので温室効果ガス削減の特効薬はない」と議定書に拒否的な従来の立場を強調した。
中国は「世界最大の排出国が議定書を批准しておらず、批准しながら排出が増えている先進国もある」と米国や日本などを厳しく批判した。
また、海面上昇の影響を受ける島国キリバスの代表が「石油の販売にこだわる国が条約のプロセスを妨害している」と指摘。今回の交渉を度々ストップさせている産油国を批判し、大きな拍手を浴びる一幕もあった。(ブエノスアイレス共同)
毎日新聞 2004年12月16日 10時22分
【ブエノスアイレス=小野一馬】アルゼンチンで開催されている地球温暖化防止の国際会議「気候変動枠組み条約第10回締約国会議(COP10)」は、最終日の17日夜(日本時間で18日午前)になっても、途上国への支援策などについて合意に達せず、協議が続いている。
今回のCOPでは、地球温暖化による海面上昇など気候変動による影響が深刻な途上国に対する包括的な支援策が主要テーマとなっているが、産油国側から、温暖化対策による石油の消費抑制で生じる経済的な影響に対しても補償するよう求められ、EU(欧州連合)や日本などが反発している。
また、京都議定書の約束期間(2008―12)の後の次期削減枠組みについて、議長国のアルゼンチンが来年11月に開催予定のCOP11までに、セミナー形式で協議をスタートする案を提示していたが、実質的な内容まで踏み込んだ検討を行うべきとするEUと、次期枠組みの議論は時期尚早とする米国が対立し、こう着状態となっている。
(2004/12/18/11:23 読売新聞 無断転載禁止)
アルゼンチンで開かれていた地球温暖化防止のための気候変動枠組み条約第10回締約国会議(COP10)は、18日未明(日本時間同日午後)の非公式協議で、最後の焦点だった発展途上国の温暖化被害に対する支援策に関する「ブエノスアイレス行動計画」に合意した。また各国が、京都議定書に定めのない2013年以降の国際制度を含めて、温暖化対策を話し合うセミナー形式の国際会合を来年5月に開催することなどを本会議で正式に決め、同日閉幕した。
計画は、途上国が異常気象や海面上昇に適応するための支援策で、今後5年間かけて温暖化被害の現状を科学的に評価し、具体的な行動をまとめるなどの内容。海面上昇で国土が沈みつつある小島しょ国や、アフリカなど後発発展途上国に対する支援の必要性が盛り込まれた。
これまでの国際交渉で脇に置かれがちだった途上国支援の新たな道筋が示されたことで、途上国を含めた国際的な温暖化対策が前進することが期待される。だが、セミナーについては、米国などの反対で「将来の交渉につなげない」との文言が付け加えられ、極めて形式的なものとされた。
次回の締約国会議は、京都議定書の締約国会合と合同で、来年11月に開催。セミナーと会議の開催地はドイツのボンになる見通し。
会議では、先進国の温暖化対策によって、石油輸出が減り、経済的打撃を受けるとして、産油国が「見舞金」の支出を要求。これに欧州や日本、途上国グループの一部が猛反発するなどして最後まで紛糾。05年に運用を始める予定だった特別気候変動基金など多くの資金拠出問題が先送りになった。(ブエノスアイレス共同)
毎日新聞 2004年12月19日 0時35分
◇新枠組み作り難航
地球温暖化防止に向けてアルゼンチンのブエノスアイレスで開かれた気候変動枠組み条約第10回締約国会議(COP10)が18日閉幕した。京都議定書で定めがない2013年以降の温暖化対策のあり方が焦点だったが、議定書を離脱した米国とEU(欧州連合)などが激しく対立し、実質的な議論はほとんど進まなかった。来年2月の議定書発効を前に、議定書後の枠組み作りの難しさが浮き彫りになった。【河内敏康】
◇消極的な米、EUと対立
「誇りを持って過去を振り返ることができる」。ウォーラーハンター同条約事務局長は15日の閣僚級会合でこう述べ、条約発効から10年間の成果を強調した。一方で「希望を持って将来を見ることが出来るだろうか」とも語り、各国に一層の温暖化対策を促した。しかし、交渉は難航した。
最大のテーマは「ポスト京都議定書」だった。
議定書は、途上国の排出削減や13年以降の先進国の排出削減については定めていない。議長国のアルゼンチンは、排出削減に向けた13年以降の枠組みを話し合う「セミナー」を05年から開くことを提案した。これに賛同したEUや日本はセミナーを「ポスト京都の具体的な議論の場」とし、結果を締約国会議に報告すべきだなどと主張した。
だが、議定書から離脱した米国は「化石燃料はこれからも主要なエネルギー源だ」(ドブリャンスキー国務次官)などとし、消極的な立場を示した。EU主導の枠組み作りを嫌ったためで、中国やインドも同調した。
調整の結果、来年5月にセミナーを開催することになった。しかし、米の意見を反映し、会合は「将来の交渉につながるものではない」との条件がつけられた。環境NGO(非政府組織)は、会合が形式的なものになると批判している。
◇産油国横やり、減産補償要求
南太平洋の島国など、温暖化で被害を受ける途上国への支援策も会議の大きなテーマで、各国は支援策に関する「ブエノスアイレス作業計画」の作成で一致した。
作業計画には、今後5年間かけて温暖化による被害の状況を科学的に分析し、具体的な対応策をまとめることが盛り込まれた。観測体制の強化や海面の上昇で被害を受ける島国への支援の必要性にも触れた。
しかし、議論の過程で産油国が「排出削減に伴う石油産業の打撃に対する補償も盛り込め」と横やりを入れたことで、交渉は紛糾した。島国のキリバスなどは「彼ら(産油国)の生存と我々を一緒にしないでほしい」と反発し、日本やEUも産油国を批判した。
最終的には産油国の主張は受け入れられなかったが、資金援助に関する措置の多くは議論が先送りされた。
◇バラバラ日本、存在感示せず
日本の小池百合子環境相は閣僚級会合で「議定書の発効は大きな飛躍だ」と強調する一方、「各国が参加できる枠組みが必要だ」とも訴えた。
EUと米や途上国との間に立った形だが、存在感は示せなかった。しかも、経済産業省と環境省が異なる見解を現地で表明し、足元の乱れをさらけ出してしまった。
経産省は、米中の高官らを招いた報告会を開催した。ポスト京都の温暖化対策は原子力の推進や途上国への技術支援を中心に置き、排出削減の数値目標は補完的なものにすべきだと訴えた。
これに対し、環境省は所管する研究機関の講演会で「(削減目標を定めた)議定書の成果を尊重すべきだ」と反論した。
オブザーバー参加したNGO「気候ネットワーク」代表の浅岡美恵弁護士は「ポスト京都の枠組みが議定書のような数値目標でなくなれば、議定書そのものが守られない可能性も出てくる。日本は国内で意見を対立させている場合ではない。数値目標を強化することで一致し、他国間調整でリーダーシップを取ることが求められる」と話す。
◇生態系破壊、予想より深刻−−NGO警告
COP10では、国際機関や環境NGOが地球温暖化による被害予測や影響に関する報告会を相次いで開いた。
北欧諸国などが参加する北極協議会などは、アラスカやカナダ西部では冬の平均気温が過去50年間で3〜4度上昇したと指摘。北極は他地域より気温の上昇率が高く、このまま温室効果ガスの排出が続けば、北極全体の平均気温は今世紀末に陸上部で4〜7度、海上では7〜10度も上昇するとの予測を発表した。
極北地域で暮らす先住民族(イヌイット)の国際団体は、温暖化の影響で生命や安全が脅かされているとして、米州人権委員会(本部・ワシントン)に人権侵害の確認を求めることを明らかにした。氷の溶解で、建物が倒れたり、狩猟中に海に転落するなどの被害が出ているという。
世界自然保護基金(WWF)は、温暖化が自然や生態系に与える影響は、従来の予測よりもはるかに深刻だとする報告書を公表した。
世界の平均気温はこの100年間で約0・7度上昇したが、その結果、北極全体の海氷の範囲が過去20年間に7%以上縮小した。世界的に干ばつも頻発しており、植物は過去200年間で最も早く花を咲かせるようになった。WWFは「自然界は予測された以上の速さで変化しており、温室効果ガスの早急な排出削減が必要だ」と訴えた。
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■ことば
◇京都議定書
◆来年2月に発効
気候変動枠組み条約に基づき97年に採択された。先進国の08〜12年の温室効果ガス排出量を90年比で5%以上削減することを義務づけた。国別の削減率はEU全体で8%、米国7%、日本6%など。米国の離脱で発効が危ぶまれたが、ロシアの批准で来年2月16日に発効することになった。
毎日新聞 2004年12月20日 東京朝刊
Delegates at the United Nations climate change conference have ended negotiations with a compromise plan for talks on how to combat global warming.
The draft will be discussed on Saturday at a final session of the conference in the Argentine capital, Buenos Aires.
The plan sets the format for future talks on curbing greenhouse gas emissions beyond the Kyoto Protocol.
The compromise proposals were agreed overnight, after lengthy negotiations at the end of the two-week convention.
The EU and the US had been at odds over discussions on combating global warming.
The issue has kept the governments arguing well past the scheduled close of the conference.
Workmen began to dismantle the conference facilities while delegates continued talking.
Give and take
The EU had insisted on a series of informal meetings on emission cuts when the Kyoto Protocol expires in 2012.
In the end the US won its demand for one meeting, next May, but agreed it would be held over several days.
"The Americans reached a good agreement with the Europeans," Argentine diplomat Raul Estrada Oyuela said.
The meeting in May will "promote an informal exchange of information" on cutting harmful emissions and adapting to climate change, according to the draft text of the deal.
The US - which pulled out of the Kyoto Protocol in 2001 saying it would damage the country's economy - had resisted any talk about longer-term action beyond 2012.
That appears to have been conceded, says the BBC's Tim Hirsch in Buenos Aires.
"It is a give-and-take exercise and I think on balance we are very pleased with the outcome," said US lead negotiator Harlan Watson
EU negotiator Yvo de Boer said the deal contained pretty much something for everyone.
"We've got an agreement on the seminars that will begin to explore the future," he said.
Possible objections
Kyoto commits signatories to trim output of six greenhouse gases, especially carbon dioxide, by at least 5.2% by 2012, compared with 1990 levels.
The Europeans have been seeking to involve the US and major emerging economies, such as China and India, in a post-Kyoto agreement on further emission reductions.
The deal thrashed out by the main countries involved could still face objections from some poorer nations when it reaches the floor of the full conference, our correspondent adds.
They have been engaged in a tussle with the Europeans over the conditions for use of their own special fund.
But analysts say developing countries may be reluctant to jeopardise the whole package.
Island states threatened by rising sea levels are particularly keen to tackle global warming.
Martin Puta Tofinga, environment minister for the Pacific archipelago of Kiribati, said: "I am talking about survival here, we need to move forward in a meaningful way."