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http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20041203k0000m040158000c.html
避難所生活の長期化により運動量が減少することで、全身の機能が低下する「廃用性症候群」に似た症状が、新潟県中越地震の被災者に出始めている。全村避難が続く山古志村の避難所(長岡市)で健康相談をしている新潟県理学療法士会(深川新市会長)は「震災後心配されたエコノミークラス症候群よりも問題になる可能性がある」として警戒を呼び掛けている。
同会が先月30日、山古志村の避難住民を対象に行った健康相談で、18人が同症候群の可能性がある症状を見せていることが分かった。震災直後の健康相談では、こうした兆候はなかったという。
村外へ集団避難している村民は、仕事ができない人も多く、一日中避難所にとどまっている例もある。こうしたケースでは、いつの間にか同症候群にかかってしまうことが少なくないといい、同会は継続して村民の症状を観察している。
同会の五十嵐進副会長(51)は「体が動かなくなったからといって寝込むのではなく、少しでも体を動かしてほしい。身の回りの事もなるべく自分でやるようにしてほしい」と話している。
今後、避難所から仮設住宅への入居が始まれば、目が行き届きにくくなり、患者が増えることも予想される。同会は仮設住宅移転後も個別のケアが不可欠としている。
同症候群を巡っては、厚生労働省が先月12日、県に対策を指示、県は18日に各市町村に伝達している。長岡市は先行して11月から、避難所への保健師の派遣や体操の指導をしている。【堀智行】
■ことば=廃用性症候群
「生活不活発病」とも呼ばれ、体を動かさないため筋肉の衰えだけでなく内臓など全身の機能が低下する病気。高齢者に発症することが多く、症状が進むとさらに運動量の減少を招いて症状が進む。歩行不能や寝たきり状態になることもある。予防には、歩くなど体を動かすことが必要。厚労相の諮問機関・高齢者リハビリテーション研究会で今年1月に取り上げられ、一般にも知られるようになった。
毎日新聞 2004年12月3日 3時00分