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新潟県中越地震で、比較的大きな被害が出た27市町村(10月末時点の旧市町村)の約8割が、災害用の食糧、飲料水とも備蓄していなかったことが分かった。多くの自治体が地域防災計画に基づき、外部からの支援に頼るつもりだったが、実際は調達困難なケースがほとんどだった。各自治体は今後、防災計画の見直しを迫られそうだ。
中越地方35市町村のうち、住宅や人的被害が出て災害救助法の適用を受けた27市町村(6市14町7村)の各災害対策本部に毎日新聞が聞き取り調査した。
その結果、乾パンやクッキーなど非常用の食糧を保管していたのは小千谷市や越路町などわずか4市町。飲料水は中之島町など3市町で、食糧、水ともに保管していたのは小千谷市だけだった。毛布や簡易トイレ、炊き出し用具などの災害用備品を自治体独自で持っていたのは11市町村にとどまった。
備蓄の不備について、ほとんどの自治体が「電気や水などのライフラインが破壊され、飲料水も手に入らないとは思わなかった」と答え、全村避難の山古志村は「米には困らないし、各家庭で井戸を持っているため必要がないと考えていた」と説明した。
一方、小千谷市は、お湯や水を注ぐだけでご飯ができるアルファー化米1200食、6リットル入りウオーターパック400個、毛布400枚を備蓄していたが、約2万9000人(10月27日時点)が避難したため大幅な供給不足に陥った。県によると、地震発生翌日の10月24日に食事を提供できたのは長岡、見附両市だけで、25日には被災市町村から計50万食が必要との報告があったが、40万食しか提供できなかった。
食糧の調達計画がある市町村も「大型小売店やコンビニエンスストアから調達する協定を結んでいた」(長岡市)▽「場合によっては自衛隊に要請する」(十日市)などで、自前の手だてを講じていなかった。
地域防災計画は、災害対策基本法に基づいて市町村が独自に防災活動や災害時の住民救護のために作成。災害時などの具体的な救援活動や資材の活用を定めている。
最大の震度7を観測した川口町は「今回の被災を教訓にして大幅な見直しに着手せざるを得ない」と話している。【仲村隆、馬場里沙、森禎行、山縣章子】
◇被災市町村の備蓄状況◇
市 食糧 飲料水 その他
長 岡 × × ○
小千谷 ○ ○ ○
栃 尾 × × ×
十日町 × × ×
柏 崎 ○ × ○
見 附 × × ×
小計 2 1 3
町
六 日 × × ×
中之島 × ○ ×
越 路 ○ × ○
三 島 × ○ ○
与 板 ○ × ○
出雲崎 × × ×
川 口 × × ×
堀之内 × × ×
小 出 × × ×
塩 沢 × × ×
大 和 × × ×
川 西 × × ○
小 国 × × ○
西 山 × × ×
小計 2 2 5
村
山古志 × × ×
和 島 × × ○
湯之谷 × × ×
広 神 × × ○
守 門 × × ×
刈 羽 × × ○
入広瀬 × × ×
小計 0 0 3
合計 4 3 11
※魚沼市と南魚沼市は合併前の4町4村のまま。その他は毛布、炊き出し用具、簡易トイレなど
毎日新聞 2004年11月14日 3時00分
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20041114k0000m040093000c.html