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東南海・東海地震の同時発生時の揺れの広がり予測(古村孝志・東京大地震研究所助教授による)
近い将来に起こるとされる東海地震と東南海地震が同時発生した場合に揺れがどう広がるかを、東京大地震研究所の古村孝志・助教授(地震学)が海洋研究開発機構のスーパーコンピューター「地球シミュレータ」を使って計算し、画像化した。9日から神戸市で開かれる海洋科学関連の国際会議で発表する。
地殻構造などの最新データを利用。マグニチュード8級の地震が、南海トラフ沿いの紀伊半島東沖で発生した場合の揺れの広がりを予測した。画像の盛り上がりが大きいほど揺れが強いことを示し、海では、海底面を伝わる揺れの大きさを示している。
計算によると、強い揺れは主に東の方向に伝わり、約40秒で名古屋、50秒後に静岡・御前崎を通過。揺れ自体は拡散するほど弱くなるが、約100秒後に到達する関東平野では、軟らかい堆積(たいせき)層の影響で6〜10秒という長い周期の揺れが増幅され、揺れは3分以上続く見込みだ。ゆっくりとした「長周期地震動」で、超高層ビルや大型の橋などに被害を与える可能性がある。一方、大阪に揺れが伝わるのは約50秒後で、3〜5秒周期の揺れが2分間以上続くという。
前回の東南海地震(1944年)にあてはめて検証すると、震度分布や地震波の波形などがほぼ一致した。
東海、東南海地震はエリアが隣接しており、同時発生の可能性があるとされ、江戸時代の安政東海地震(1854年)は実際に連動して起きた。中央防災会議は、東海・東南海地震が同時発生した場合、最大で震度7の強い揺れが東海地方を襲うと予測している。今回の計算はこれらを補強するもので、揺れを正確に予測する狙いがある。
古村助教授は「このシステムを使えば、将来起こりうる様々な地震の揺れの特徴や長さを地域ごとに予測できる。建築物の耐震策など防災に役立てたい」と話している。
(11/08 16:30)
http://www.asahi.com/science/update/1108/003.html