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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041025-00000104-yom-soci
新潟県中越地震で、時速200キロを超す高速で走行中に脱線した上越新幹線「とき325号」の事故は、脱線した地点から静止するまでの約2キロにわたって、レールなどの軌道がほとんど破壊されるほどのすさまじさだった。
国土交通省航空・鉄道事故調査委員会では「未曽有の大事故だった」として、25日から脱線のメカニズムを解明するため、本格調査を始めた。
同委では事故発生直後に、事故調査官5人が調査を開始。さらに、25日午前からは調査委員も事故現場に入り、警察などとともに現場の検証を始めた。
これまでの調べによると、地震発生で車軸の脱線が起きたのは、東京駅から約206キロの地点。長岡駅の約8キロ手前のレール上から、脱線した車輪の傷が見つかった。この地点から長岡駅に向かって、レールを固定する鋼鉄製のボルトがほとんど吹き飛ばされ、左右のレールは所々でめくり上がり、何か所も破断していた。
レールが外れた所のコンクリート部分には、車輪で削れたわだちの跡がくっきりと残っている。同委は、少なくとも10両編成のうちの後部車両は、レールがなくなった基礎の上を、高速で滑走していた可能性が強いと見ている。
一方、車両が横転しなかったのは、レール下がコンクリートの「スラブ軌道」で、脱線後も車両が滑るように直進することができたため、とする指摘がある。震災対策が進んでいる東海道新幹線は、上越新幹線とは異なり、在来線と同じ盛り土と砕石の「バラスト軌道」。国鉄OBで交通評論家の角本良平さんは、「高速で脱線すれば砕石などのバラストが波打ち、横転する危険性があった」とする。
さらに、国内有数の豪雪地帯特有の設備が幸いした可能性もある。新潟―浦佐間は、線路脇に雪解け水を流すための専用の溝があり、通常の新幹線軌道よりもレールが高く設置されている。交通研究家の川島令三氏は、「この溝が脱線車両を揺りかごのように支えたのでは」と指摘している。
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国土交通省は25日、上越新幹線の脱線事故の発生を教訓に、他の新幹線でも、施設や車両などで新たな対策が必要かを検討する実務者レベルの対策協議会を設置した。
(読売新聞) - 10月25日14時45分更新